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Xiaomi 12S Ultraレビュー:カメラ以外”も”最強級!Xiaomiが放つ渾身のカメラフォン!

これまで何回かにわたってXiaomi 12S Ultraを紹介してきました。今回は総合的なレビューをお届けします。開封の様子やカメラについてなど、これまでの記事もどうぞ合わせてご覧ください。

Xiaomi 12S Ultraは、Ultraの名に相応しい、ほぼ欠点無しの最強フラッグシップでした。

レビューは、途中まではMIUI 13.0.3.0.SLACNXMで、途中からはMIUI 13.0.4.0.SLACNXMで行っています。ベンチマークに関しては、全てMIUI 13.0.4.0.SLACNXMで実行しています。
  • 本記事は広告およびアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。

Xiaomi 12S Ultraのスペック

製品型番 2203121C
OS MIUI 13 (Android 12)
SoC Qualcomm Snapdragon 8+ Gen 1
RAM 8GB, 12GB (LPDDR5)
ストレージ 256GB, 512GB (UFS3.1)
ディスプレイ 6.73インチ (Samsung E5 AMOLED, LTPO(1~120Hz), 3200×1440(QHD+))
メインカメラ 5000万画素広角(IMX 989)+4800万画素超広角+4800万画素ペリスコープ5倍望遠
フロントカメラ 3,200万画素
バッテリー 4,800mAh
充電 67W有線急速充電+50W無線急速充電+10Wリバースワイヤレス充電
サイズ 約163.17 × 74.97 × 9.06 mm
重量 約225g
対応モバイルネットワーク周波数(バンド) 5G:n1/n3/n5/n8/n28a/n40/n41/n77/n78/n79
4G:FDD-LTE:B1/B2/B3/B4/B5/B7/B8/B12/B17/B18/B19/B26
4G:TDD-LTE:B34/B38/B39/B40/B41(2496-2690 194MHz)/B42
3G:WCDMA:B1/B2/B4/B5/B6/B8/B19
2G:GSM:B2/B3/B5/B8
CDMA 1X:BC0
4×4 MIMO/HPUE/HO RxD
Wi-Fi 802.11 a/b/g/n/ac/ax (Wi-Fi 6E)
その他 IP68防水防塵

Xiaomi 12S Ultraの各種ベンチマークスコア

今回は、

  • Antutu Benchmark V9.4.2
  • Geekbench 5
  • 3DMark
  • PCMark for Android Benchmark(Work 3.0、Storage 2.0)
  • でベンチマークを行いました。テストは全てクーラーやケース無しの端末単体で、室温27℃程度の直接風の当たらない屋内にて行っています。また、バッテリーモードをBalancedとPerformanceに設定した場合の両方でベンチマークを実行しています。本体のMIUIバージョンはMIUI 13.0.4.0.SLACNXMです。

    長くなったので、ここでは一部のみ掲載します。詳しい結果は別記事をご覧ください。

    Antutu Benchmark V9.4.2

    Performanceモード時

    総合スコア


    Balancedモードと同様に、Antutu Benchmark V9.4.2では3回連続でベンチマークを回しました。Performanceモードでは、1回目が1,048,448点、2回目が1,053,357点、3回目が1,051,262点でした。

    Performanceに設定すると、104万点を常に超えていて、Balancedよりも若干性能が上がったようです。冷却せずに連続で回したため、2回目以降は熱を持ったままの実行でした。それでも大きくスコアが落ち込むことがなく、Balancedよりも高いスコアを、安定して出せています(Balancedモード時のスコアは別記事にて記載しています。)。

    Geekbench 5

    Performanceモード時



    バッテリーの動作モードをPerformanceに設定したGeekbench 5.4.4では、Single-Core Scoreが1,264、



    Multi-Core Scoreが4,043でした。…全体的にむしろスコアが下がってしまいました…



    Conpute APIをOpenCLに設定したCONPUTE BENCHMARKは、Scoreが6,501でした。


    Conpute APIをVulkanに設定したCONPUTE BENCHMARKは、Scoreが7,215でした。COMPUTE BENCHMARKのスコアに関しては、OpenCLとVulkan両方で予想通りスコアが上昇しました(OpenCLは誤差の範囲ですが)。

    3DMark

    3DMark v2.2.4809(4809)では、Wild Life、Wild Life Stress Test、Wild Life Extreme、Wild Life Extreme Stress Testを実行しました。なお、Wild Lifeについては、Balancedに設定した際のテストで、負荷が軽すぎてMaxed Out!になったため、Performanceモードでは計測を行っていません。…Wild Lifeですら負荷が軽すぎるのは結構驚きですね。

    Performanceモード時

    Wild Life Stress Test


    Wild Life Stress Testでは、最もスコアが高い最初のLoopのスコアが10,578、1番低かったLoop 13のスコアが5,706、Stabilityが53.9%でした。バッテリーは100%から92%まで減り、温度は23℃から43℃まで20℃上昇、フレームレートは23FPSから78FPSでした。

    バッテリーモードをPerformanceに設定したWild Life Stress Testでは、最高スコアの大きな上昇は見られませんでした。一方、ストレステストで、温度が下がったわけでもないのにLoop 18や19でなぜかガクッとスコアが落ち込み、Loop 20で戻るというような不思議な動作は確認されませんでした。

    Wild Life Extreme


    Wild Life Extremeでは、総合スコア2,714、平均フレームレートは16.30FPSでした。バッテリーは100%のままで、温度は31℃から33℃まで1℃上昇、フレームレートは12FPSから20FPSとなりました。バッテリーのモードによる差は誤差レベルで、ここでは観測できませんでした。

    Wild Life Extreme Stress Test


    Wild Life Extreme Stress Testでは、最もスコアが高い最初のLoopのスコアが2,753、1番低かったLoop 19のスコアが2,097、Stabilityが75.8%でした。バッテリーは100%から91%まで減り、温度は28℃から44℃まで16℃上昇、フレームレートは7FPSから20FPSでした。

    バッテリーモードをPerformanceに設定したWild Life Extreme Stress Testでは、最高スコアの大きな上昇は見られなかったものの、Wild Life Stress Testと異なり、Stabilityが22.3%上昇しました。また、ストレステストで温度が下がったわけでもないのに、Loop 18や19でなぜかガクッとスコアが落ち込み、Loop 20で戻るというような不思議な動作は確認されませんでした。

    全体として、ストレステストではStabilityが低く、これからのアップデートで改善できる余地があると言えます。ただ、高温になりすぎて強制的にアプリが停止されるようなことはありませんでした。

    また、発熱の関係性が低い単発のWild Life Extremeでは、2,700前後(Snapdragon 888搭載のBlack Shark 4 Proは1,500前後)のスコアを記録しており、これからのアップデートで化ける可能性を秘めています。発売当初のOSバージョンでは発熱制御で詰めが甘いことが多いため、アップデートに期待しましょう。

    PCMark for Android Benchmark

    一般的な操作でベンチマークを行うPCMark for Android Benchmark v3.0.4061では、Work 3.0 TestとStorage 2.0 Test、Work 3.0 Battery Testを実行しました。Battery Testに関しては、Performanceに設定しても長持ちするとは考えづらいため、Balancedモードでのみ計測しています。

    Balancedモード時

    Work 3.0 Battery Life

    Work 3.0 Battery Lifeは、画面の明るさを最大にした上で、明るさを調整できるアプリで明るさを75%に設定し、Extra Volume Configで音量を35/150に設定して計測しました。

    結果は8時間35分で、パフォーマンススコアは13,223になりました。

    Performanceモード時

    Work 3.0

    Performanceモードに設定したWork 3.0では、スコア15,118でした。バッテリーのモードを変更したことで、明らかにスコアが上昇しました。


    Storage 2.0ではシーケンシャルリード1271.23MB/s、シーケンシャルライト875.66MB/sでスコア29,626を記録しました。ストレージに関しては、Performanceモードでも大きな差は生まれませんでした。

    パッケージ・内容品など

    既に開封の儀をお届けしているので、本記事では簡単にパッケージなどをご紹介します。


    パッケージは黒を基調としていて、箱の中央にXiaomi 12S Ultraの白い文字が。赤いLeicaロゴもあります。私は12GB+256GBモデルのVerdant Green(冷杉绿)を購入しました。

    内容品一覧です。Xiaomi 12S Ultra本体、TPUケース、67W急速充電器(USB Standard-Aポート)、Xiaomi独自規格に対応した6A対応USB Standard-A to Type-Cケーブル、SIMピンが入っていました。

    Xiaomi 12S Ultra本体

    Xiaomi 12S Ultra本体です。私はVerdant Green(中国名:冷杉绿)を選びましたが、発表会で受けたイメージよりもカッコいいデザインで、所有欲を満たしてくれること間違いなしです。

    フレーム部


    フレーム部は淡い金色。側面のトップとボトム部分です。トップにはIR Blaster、スピーカーグリル、SOUND BY harman/kardonの文字が刻まれています。


    左側にはいつも通り何もなく、音量の+/-ボタンと電源ボタンは側面に集中しています。

    カメラ部

    カメラ部です。センサーサイズが大きいことや、3つのカメラを搭載していることなどでかなり大型になっています。レンズ全体を円形にデザインしていたり、本体の素材がヴィーガンレザーであることなどから、意図的にカメラっぽさを演出している面もあると思います。

    レンズの円の直径は実測値で約51.98mmあります。

    本体の厚さは、実測値で約9.55mm、カメラの台座部分を含めると約10.88mm、レンズまですべて含めた厚さは約14.28mmでした。カメラ部分だけの厚みを出すと約4.73mmで、かなり出っ張っているのが分かると思います。

    重量


    本体重量は実測値で約229g、ケースを含めると約248gです。本体だけでもかなり重量級であることが分かります。その分高級感はありますけどね。

    ディスプレイ

    ディスプレイはSamsung製E5 AMOLEDが採用されています。HDR 10+、Dolby Visionに対応する解像度3200×1440のQHD+ディスプレイで、1〜120Hzの可変リフレッシュレートにも対応しています。1Hzになるのは明るさが低い場合のみで、通常の照明下では10Hzが下限です。


    ベゼルは下部(いわゆるchin)が他に比べ少し太いものの、どれもかなり細いです。また、インカメラはパンチホールで、気にならないほど小さいです。

    PDA工房さんにお願いして、保護フィルムを作っていただきました。カメラ部の保護フィルムもあります。



    ディスプレイの設定です。ディスプレイの解像度はデフォルトではFHD+になっているため、WQHD+にしたければ設定が必要です。AI画像エンジンとして、AI画像補正、AI HDR補正、MEMC(フレーム補間)、超解像が使えます。MEMCと超解像は両立できません。

    MEMCを使って、Netflixの動画をフレーム補間して見てみました。パンするシーンや、アニメだとCGで作られたシーンでは特に補間が効果を発揮し、明らかになめらかな映像を楽しめました。



    ただ、MEMCなどのAI画像エンジンを使うには、設定アプリでトグルをオンにするだけでは足りません。設定の、特別な機能→フローティングウインドウ→サイドバーと辿っていき、

    動画アプリのところで、有効化したいアプリにチェックを入れる必要があります。


    その設定をすれば、チェックを入れたアプリでは、AI画像エンジンが有効化されるほか、画面外から内側にスワイプすることで出せるサイドバーが出現し、そこからMEMCや超解像などを設定できるようになります。

    階層が深すぎて気づきづらいので、これはもうちょっと分かりやすくしてほしいところです。



    その他、色域の設定も細かくできますし、リフレッシュレートも60Hz,90Hz,120Hz、デフォルト(自動制御)から選べます。120Hzに設定した場合でも、常にリフレッシュレートが固定されるわけではありません。ウェブブラウザなどで、操作していなければ10Hzにリフレッシュレートが落とされます。



    DRM Infoで確認したWidevine Security LevelはL1で、リフレッシュレートは設定で選べる60,90,120Hzの他に、24,30,40Hzにも対応しているようでした。リフレッシュレートをデフォルトに設定しておけば、対応コンテンツでは24FPSで表示できます。

    Widevine L1なので、Amazonプライムビデオなどで高画質の動画再生が可能です。Amazonプライムビデオでは、未加入なので予告編ですが、実際にHDで視聴できました。BLUしてもL1のままです。

    オーディオ



    オーディオは、スピーカーにharman/kardonがチューニングしたステレオスピーカーが採用されています。Black Shark 4 Proほどの音質の差はありませんが、十分過ぎるほどクリアで音量も出ます。

    開発者オプションで確認できるBluetoothの対応コーデックは、SBC,AAC,aptX,aptX HD,aptX TWS+,aptX Adaptive,LDAC,LHDC V1,LHDC V2,LHDC V3/V4が確認できました。なお、開発者オプションで記載されているコーデックには、実際には対応していないものも含まれていることがあります。私の環境では、EDIFIER NeoBuds Proで、AAC,LDAC,LHDCの動作を実際に確認しました。

    生体認証

    生体認証は、光学式の画面内指紋認証とインカメラを使用しての2D顔認証に対応しています。画面内指紋認証は、私が使っていたXiaomi MIX 4より明確に高速で、一瞬でアンロックできます。

    ちなみに、なぜかは分からないのですが、指紋認証の際のアニメーションや動作が非常に(MIX 4とは段違いで)なめらかで、ここに結構感動したりしました。チップセットの性能が上がったことで、描画に余裕が生まれたのでしょうか…?

    バッテリー・充電周り



    Xiaomi 12S Ultraには、4,860mAhのシリコン酸化物アノードバッテリーが搭載されています。有線67W+無線50W+リバースワイヤレス10Wの構成で、12S Proなどに比べると速度は遅くなっています。

    実際に最適化された充電をオフにして、1%から100%まで充電してみたところ、約53分で充電でき、最高温度は約42.9℃となりました。

    ホーム画面左側のエリアに、独自開発の電源管理ICであるSurge G1チップから得られた情報を表示してくれるウィジェットがあります。結構カッコいいデザインで、予想のバッテリー持続時間などが分かります。

    付属充電器

    充電器の詳細です。型番はMDY-12-EFで、100Vでも67W出力できます。


    KM002C Liteで対応している急速充電規格を検出してみました。Quick Charge 2.0と3.0(3.6-20V)、最大65W(20V⎓3.25A)のUSB PD、Xiaomi独自規格のUSB PD PPSが検出されました。Quick Charge 3.0に対応しているのは、Mi Turbo Charge 27Wの中身がQuick Charge 3.0 Class Bだからだと考えられます。

    モバイルデータ通信

    Xiaomi 12S Ultraは、大手キャリア3社のバンドに、プラチナバンド(B18, B19, B26, B41, B42)含め対応しています。5Gでも、非対応の機種も多いdocomoのn79にも対応するなど充実しています。

    VoLTEは、MIUIでお馴染みのおまじない(*#*#86583#*#*)をするとVoLTE設定が出てきました。おまじないをしなければ、SIMを入れてもピクトが圏外表示のままだったので、どうやらVoLTEコマンドは必須級のようです。

    1インチセンサーを含む最強クラスのカメラ

    Xiaomi 12S Ultraの最も大きな特徴が、この圧倒的なカメラです。カメラの作例については、先に記事にしているので、より多くのサンプルをご覧になりたい方はそちらも合わせてご覧下さい。

    Xiaomi 12S Ultraのカメラのスペック

    メインカメラには、SONY製の1インチセンサーIMX 989が搭載されています。これまで、1インチセンサーを搭載したスマホとしてXperia PRO-I、AQUOS R6などがありましたが、それらはコンパクトデジカメ向けに設計されたセンサーを使用していました。IMX 989はモバイル向けに設計されたセンサーであり、Xiaomi 12S Ultraはこれを搭載する初めてのスマートフォンとなります。解像度は50MP。


    ライカのSummicronズミクロンレンズを搭載し、コーティングなどでフレアを防ぎます。レンズは8枚あります。

    ペリスコープレンズを備えた48MPの光学5倍(デジタル120倍)望遠カメラ、50MPの超広角(128°)カメラも搭載。まさに死角がありません。ちなみに、中心の大きいカメラが超広角カメラです。

    2種類の透かし

    ちなみに、画像に機種などの透かしを入れることができますが、一般的なこういうタイプだけでなく、

    Xiaomi 12S Ultraでは、Leica透かしという機能も用意されています。有効にすると、撮影した画像の下端に、メタデータから生成したISO感度や焦点距離、緯度経度、Leicaロゴなどが記載された、白いバーが付け足されます。


    Leica透かしを撮影時に追加する設定にした場合でも、そこにさらに追加することもできます。全く意味はありませんが…

    これは、メタデータが残っている画像であれば、MIUI標準のギャラリーアプリからAIArt Framingを選ぶことで、撮影したあとから同じようなLeica透かしを追加することもできます。



    グリッド線などはもちろん、パノラマやスーパームーン、動画ではスローモーション、タイムラプスなどもしっかり網羅されています。個人的に嬉しかったのは、星空撮影などに使える長時間露光が健在だったことです。できれば後日、Xiaomi 12S Ultraで星空撮影をした記事も書ければな…と思います。

    ここから画像を紹介していきますが、このページに掲載されている画像は元のサイズではありません。アスペクト比を維持したまま、長辺1500ピクセル加工・圧縮をしています。


    Xiaomi 12S Ultraには、LEICA VIBRANTとLEICA AUTHENTCという2つのモードが搭載されています。これとは別にAI機能もあり、2×2の組み合わせで4通りの設定が可能になっています。

    まずは、LEICA VIBRANTモードでAIをON/OFFにした2枚の写真を見比べていただこうと思います。左側がAI OFF、右側がAI ONです。

    メインカメラ


    左がLEICA VIBRANTモードでAI OFFにして撮影した画像、右が同じくVIBRANTでAI ONにして撮影した画像です。VIBRANTは全体的に鮮やかに出る傾向にありますが、AI ONにするとより顕著にその傾向が現れます。


    左がLEICA AUTHENTICでAI OFF、右がAI ONです。AUTHENTICはかなりおとなしく、AIに補正されている画像に慣れていると彩度が低く感じる色味になります。


    左がLEICA VIBRANTモードでAI OFFにして撮影した画像、右が同じくVIBRANTでAI ONにして撮影した画像です。このときの店内は少し暗めでしたが、写真ではそれを感じさせない明るさになっています。

    超広角


    メインカメラと超広角カメラの画角の比較です(左がメインカメラ、右が超広角カメラ)。超広角カメラも大きく色味が変わったりしておらず、品質の高さが伺えます。


    この2枚は左右どちらも超広角カメラで撮影していて、左はAI OFF、右はAI ONです。AI ONのほうが、明らかに映える色味に調整されていることがわかります。

    ペリスコープ望遠カメラ


    1倍(メインカメラ)とペリスコープ望遠カメラの光学5倍での撮影です。5倍までならほぼ無劣化でズームできます。


    これは左から10倍、20倍です。10倍くらいまでなら、スマホで見る写真としては使えるかなと思います。文字程度であれば20倍でもまぁ…という感じではあります。

    夜の作例

    続いて夜の作例です。夜景モードではなく夜の作例としたのは、夜景モードにしなくても、美しい写真が撮影できる(た)からです。まぁ見ていただくの1番ですね。

    上記3枚の写真は、夜景モードでLEICA VIBRANTを選んで撮影しました。かなり映える画像になっていると思います。正直感動しました。

    上記3枚の写真は、夜景モードでLEICA AUTHENTICを選んで撮影しました。こちらも、VIBRANTに比べれば暗めのチューニングになっていますが、映える画像になっていると思います。こっちにはこっちの良さがある感じです。


    この2枚の写真は、自動夜景モード(通常の撮影モードでも暗ければ自動調整する機能)を有効にして、普通のLEICA VIBRANTモードのAI OFF(左)とLEICA AUTHENTICでAI ON(右)に設定して撮影した写真です。自動夜景モードが有効というのも大きいと思いますが、通常のモードでも十分過ぎるほど明るく撮影できています。個人的には、LEICA VIBRANTの橋脚の赤さがかなりグッと来ました。


    この写真は、自動夜景モード(通常の撮影モードでも暗ければ自動調整する機能)を有効にして、普通のLEICA VIBRANTモードでAI OFF(左)とAI ON(右)に設定して撮影した写真です。言われなければ夜景モードだと信じてしまいそうなほど、上手く撮れています。

    夜景モードだと、もっと影が明るくなったりするので違いはあるんですけどね。

    フィルター

    LEICAのエッセンスが含まれている(?)フィルターも用意されており、、LEICA VIV,LEICA NAT,LEICA BW NAT,LEICA BW HCの4種類あります。


    左からLEICA VIV、LEICA NAT、


    LEICA BW NAT、LEICA BW HCです。個人的にはそこまでフィルターに価値を感じませんが、モノクロで撮れるフィルターは好みの方もいるかもしれませんね。

    Xiaomi 12S UltraはDolby Visionでの再生はもちろん、カメラでの録画でもDolby Visionで撮影できます。1980×1080解像度の60fpsで撮影してみた動画が上の動画なのですが、かなり手ブレ補正が効いています。私は足が不自由で、なめらかに動かないため健康な方よりもブレは大きいはずなのですが、それでも十分安定して撮れていました。

    このほか、4K60fpsや8K24fpsの動画撮影に対応しています。

    ゲームでの性能・バッテリーの減り


    57分ほど、NEW STATE Mobileを、ゲーム内の設定でリフレッシュレートを90Hzにしてプレイしました。すると、バッテリーが16%減少し、最大温度は44.7℃となりました。相応の発熱はありましたが、異常というほどではなく、また発熱してもリフレッシュレートが大きく落ち込むこともそれほど確認されませんでした。



    原神を、ゲーム内設定で全てのグラフィックのパラメータを最高負荷になるように設定し(最高設定とは異なります)、135分ほど連続でプレイしたところ、バッテリーは71%減少し、最高温度は45.3℃になりました。

    Xiaomi 12S Ultraを使った感想

    Xiaomi 12S Ultraを使ってみて感じた、良いところとイマイチなところをまとめてみます。

    良いところ
    • 圧倒的ッ!!なカメラ
    • 高級感のあるボディ
    • ナローベゼルで消費電力も少ない、LTPO対応のSamsung製E5 AMOLED
    • 高性能なのに比較的省電力なSoC
    イマイチなところ
    • ハイエンド機種の割に充電は低速
    • 大きく重い
    • 中国版しかない
    • 接写では超広角カメラが使われて画質が落ちる

    言うまでもありませんが、カメラは圧倒的性能を誇っています。1インチセンサーは、センサーサイズが大きく十分実用的なAF速度ですし、暗いシチュエーションでもかなり明るく、ノイズも少なく撮影できます。

    また、撮影画像まとめの記事にも書きましたが、暗いシチュエーションでの撮影が本当に一瞬で終了します。撮影だけでなく、撮影後の処理も含めて、です。また夜景モードでも、撮影にかかる時間に差は無いと言ってよいです。ほとんど昼間と同じような感覚でパシャパシャ撮影できるので、その分手ブレにも強くなりますし、いいことづくめ。夜景撮影の革命と言っても良いレベルではないでしょうか。

    一方で、センサーサイズが大きいため、どうしても最短焦点距離が長めで、近づいて撮影するとボケすぎてしまいます。その対策なのか、たとえ1倍に設定していても、近づくと自動的に超広角カメラに切り替わるようになっているようで(画面上の表示では1倍のままですが、メタデータを見ると焦点距離が13mmになっている)、プレビューなどで明らかに画質が落ちます。

    1インチのセンサーサイズを維持したまま、最短焦点距離を短くするのは物理的に難しいので、こういった仕組みにするのは仕方ないのですが、自動で変わってしまうのは、設定などでオフにできればいいなと思います。

    また充電速度については、とても速いとは言い難い速度です。最大67Wとはいうものの、実際には55W程度が限界でしたし、それも最初だけで、多くは33W程度。1%〜100%には1時間弱かかりました。また、USB PD PPSも、22Wでネゴシエーションしているところしか確認できませんでした。

    Xiaomi MIX 4はPPSで40W程度で充電することができていたので、充電速度の改善のアップデートにも期待したいところです。

    まとめ

    Xiaomi 12S Ultraは、ほとんど欠点が無いハイエンドスマホです。確かに、充電速度の遅さや、中国版しかないなどの欠点はありますし、カメラやSoCのチューニングについても、改善の余地はあるでしょう。

    しかし、それを補ってあまりあるほどの圧倒的な1インチセンサーや、Snapdragon 8+ Gen 1の性能と省電力性、美しいAMOLEDディスプレイ、IP68の防水防塵などは素晴らしいです。また、出始めにカメラやSoCの制御が未熟なのは過去機種(Mi Note 10 Proなど)や他社モデルでもよくあることですし、その後アップデートで改善されることが多かったことから、Xiaomi 12S Ultraでも十分に改善に期待できるでしょう。

    全て1番、トップオブトップのスマホが欲しい、海外版特有のリスクを負ってもよいという方におすすめできるスマートフォンです。

    日本語化などについての記事を私のブログで書いていますので、そちらも参考にしてください。

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