OREFOLDER

総務省 2021年度Q3(12月末)電気通信サービスのデータ:MVNO(SIMカード型)の契約数の減少が続く

総務省は3月18日、令和3年度第3四半期(12月末)の電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データを公表しました。

このなかには移動系通信(携帯電話等)のシェアやMVNOのシェアといったデータもあります。MVNOのSIMカード型の契約数における事業者別シェアは、前回と同じくインターネットイニシアティブ(IIJ)がトップでした。

データの中から気になるものをいくつか紹介します。

  • 本記事は広告およびアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。

携帯電話の契約数における事業者別シェアの推移

携帯電話の契約数でのシェアです。KDDIグループにはUQ mobileも入ってます。楽天モバイルが今回も0.2ポイントですがシェアを伸ばしその分NTTドコモが減っています。MVNOは前年から比べると減っており、前期とは変わらずです。

今期 前期比 前年同期比 MVNOを含め
NTTドコモ 36.7% -0.2ポイント +0.7ポイント 42.0%
KDDI 27.1% +0.1ポイント -0.5ポイント 30.6%
ソフトバンク 20.7% -0.1ポイント -0.3ポイント 25.1%
楽天モバイル 2.3% +0.2ポイント +1.5ポイント 2.3%
MVNO 13.2% ±0ポイント -0.2ポイント 13.2%

MVNOサービスの区分別契約数の推移

MVNOサービスといっても実は色々あるのですが、いわゆる「格安SIM」はこの中の「SIMカード型」と見ていいでしょう。2021年12月では1,516万契約となっており、2020年12月の1,604万契約をピークに3期連続で下がっています。ただしこのグラフは契約数が3万以上のMVNOからの報告を基に作成されているので、実際の数はもっと多くなります。

逆に通信モジュールは順調に伸びています。これはIoTで使われるものでしょうか。

MVNO(SIMカード型)の事業者別シェア

MNOから直接回線の提供を受ている「一次MVNOサービス」の事業者数はMNOであるMVNOを除くと674(前期比+2、前年同期比+32)となっており、二次以降のMVNOサービスの事業者数は944(前期比+41、前年同期比+110)となります。

事業者別シェアは、インターネットイニシアティブが最も高く17.3%(前期比+0.7ポイント)、次いでNTTコミュニケーションズが12.8%(前期比+0.6ポイント)、オプテージが9.0%(前期比±0ポイント)、楽天モバイルが6.9%(前期比-0.9ポイント)、ビッグローブが5.8%(前期比-0.1ポイント)となります。

ここでの楽天モバイルはMVNOとしての楽天モバイルで、すでに新規受付を終了しているので下がるだけなのですが、まだ4位です。以前に比べると下がってきましたが、それでもこの5社で50%以上のシェアを占めています。

2019年 2020年 2021年
12月 3月 6月 9月 12月 3月 6月 9月 12月
楽天
(18.1%)
楽天
(17.9%)
楽天
(16.3%)
楽天
(15.2%)
IIJ
(14.4%)
IIJ
(15.2%)
IIJ
(15.8%)
IIJ
(16.6%)
IIJ
(17.3%)
IIJ
(13.8%)
IIJ
(13.1%)
IIJ
(13.7%)
IIJ
(14.0%)
楽天
(13.7%)
NTT
(11.5%)
NTT
(11.8%)
NTT
(12.2%)
NTT
(12.8%)
NTT
(10.7%)
NTT
(10.6%)
NTT
(10.8%)
NTT
(11.0%)
NTT
(11.3%)
楽天
(11.4%)
mineo
(9.0%)
mineo
(9.0%)
mineo
(9.0%)
mineo
(8.9%)
mineo
(8.7%)
mineo
(8.8%)
mineo
(8.9%)
mineo
(8.7%)
mineo
(8.9%)
楽天
(8.9%)
楽天
(7.8%)
楽天
(6.9%)
LINE
(5.5%)
LINE
(5.7%)
LINE
(6.1%)
LINE
(6.4%)
LINE
(6.7%)
LINE
(6.7%)
LINE
(6.1%)
BIGLOBE
(5.9%)
BIGLOBE
(5.8%)

総務省のこれらの調査データは過去のものも含め公開されてるものです。なかなか興味深いものもありますし、遡って調べてみたり、MMD研究所の格安SIMサービスの利用動向調査と比べてみるのも面白いでしょう。

参考情報

モバイルバージョンを終了