【Innergieレビューフェス #2】Innergie 60C Pro (Intl)レビュー:世界で使える!交換式プラグで小さいUSB Type-C充電器!

デルタ電子さんから、USB PDに対応した充電器One For Allシリーズの製品を5つ、レビュー用に提供していただきました。前回から、「Innergieレビューフェス」として、連載で5製品をレビューしています。

第2回目の今回は、Innergie 60C Pro (Intl)を取り上げます。前回のC6 (Fold)と似ていますが、こちらはプラグの付け替えに対応し、世界で使える充電器になっています。

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デルタ電子とは?

デルタ電子は、1971年に創設された電源管理と放熱管理ソリューションを手掛ける企業です。本社は台湾で、主には企業向けに、電気自動車の充電器やデータセンターの電源機器、FA(Factory Automation)機器などを設計・製造しています。

AppleのSupplier List(PDF)の4ページ目に『Delta Electronics Incorporated』として掲載されていて、上の画像のようにワコムのペンタブレットの電源に採用されていたりもします。Nintendo Switchの電源のサプライヤーのうちの1社でもあります(数社あるので全てではない)。みなさんの身の回りにも、探してみればデルタ電子製の機器があるかもしれませんよ。

Innergieはそんなデルタ電子の消費者向けブランドで、2008年に創設されました。デルタグループの50年以上にわたる専門的な電源管理テクノロジーをバックアップに、Innergieの独自機能InnerShield保護システムを装備した充電器が、使命である「無停電」の生活を約束します。

Innergie 60C Pro (Intl)のスペック

メーカー Delta Electronics Inc.
製品名 Innergie 60C Pro (Intl)
サイズ 約‎30.4 × 30.4 × 60 mm(プラグ除く)
重さ 約85g(プラグ除く)
ホワイト
入力 100-240V/1.6A 50-60 Hz
出力 5V/9V/12V/15V/20V×3A 60W Max

パッケージ・内容物



パッケージです。「USB-C電源アダプタ」と書かれていて、Delta電子のブランドであることや、受賞歴のロゴがあります。

内容物一覧です。充電器本体と説明書、1.5m USB-Cケーブル(USB Type-C to Cケーブル)交換用のUSプラグ(穴あき、Aタイプ、日本や北米など)、EUプラグ(E, F, Gタイプ、ヨーロッパなど)、UK(BFタイプ、イギリスや香港など)、USB Type-C to Type-Cケーブルが入っています。EUプラグ(E, F, Gタイプ)は、ちゃんと少し先のほうが間隔が狭くなっています。

説明書には日本語もあります。

本体・大きさ比較


充電器本体です。もちろんPSEマークもあり、キャップで付け替える部分を保護できます。


プラグ部です。


プラグを取り付けるには、まず合う部分を嵌め、クルッと回します。このとき、回すのは時計回りでも反時計回りでも構いません。結構ガッチリ付きます。


各プラグを付けるとこのようになります。

大きさ比較


前回紹介したInnergie C6(Fold)と比較します。同じ説明書が入っているくらいなので、プラグ部以外は同じ大きさをしています。前回同様、かなりスリムで小型です。

使える規格をトリガーして確認!

いつものように、POWER-Z KT001(a.K.a AVHzY CT-2,Kotomi Premium by YK-Lab)を使って、使える急速充電規格と、USB PDのPDOを調べます。KT001のファームウェアは最新版にアップデート済みです。

今回はケーブルも同梱されているので、ケーブルのE-Markerもチェックしてみました。

USB Type-C


USB Type-Cポートで使用可能な規格は、Apple 2.4Aのみ…とAuto Enumerateから見ると表示されます。しかし、どうやら2枚目の画像のようにUSB BC 1.2(DCP)も対応しているみたいです。USB BC 1.2(DCP)で充電する機器を持っていないので確証は持てませんが、これはかなり珍しいですね。C6 (Fold)ではUSB-IFの規格に準拠したものでしたが、今回の60C Pro (Intl)はなぜかApple 2.4Aに対応していることで、厳密には規格違反になっています。

使用可能なUSB PDのPDOは、5V/9V/12V/15V/20V×3Aです。
USB PD PPSに対応していないのは惜しいですね…

ケーブル


付属のケーブルにはどうやらE-Markerは内蔵されておらず、60Wまでの対応のケーブルのようです。まぁ、充電器自体が60Wまでですしおかしくは無いのですが、価格的には100W流せてもいいのになー、と思います。

USB Type-Cケーブルとしては珍しく、フェライトコアが途中に入っていました。また、コネクタ部にはInnergieのロゴ入りです。

実際に機器を充電!

ここでの最大W数は、私が確認できた中での最高値です。実際にはさらに高い電力で充電できる場合があるかもしれません。USB Type-CケーブルにはCable MattersのUSB-IF 認証済みケーブルを、iPhoneにはAppleのUSB-C – Lightningケーブル(1 m)を使用しています。

Xiaomi MIX 4

Xiaomi MIX 4を充電すると、急速充電と表示され、最大17W程度が供給されていました。

Galaxy Tab S7

Galaxy Tab S7を充電すると、急速充電中と表示され、最大15W程度が供給されていました。

iPhone SE(第2世代)

iPhone SE(第2世代)を充電すると、最大12W程度が供給されていました。

Xperia XZ1

Xperia XZ1を充電すると、最大12W程度が供給されていました。

まとめ

電源などの分野で長い歴史を有するデルタ電子の製品だけあり、かなりスリムで小型な充電器です。

現在の充電器ではあまり例を見ない、USB-IFの定義した規格を中心に対応し、他の規格との競合の心配も少ないです。変換効率は92%と高く、保証も2年間と長期。海外でもプラグを付け替えることで、変換器・変圧器無しで使え、旅行にも最適です。商品ページにもありますが、PDトリガーケーブルと併用して、持ち運ぶPCの充電にも良さそうです。

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でじぃ
病気療養中のガジェットオタク。基本はTwitterにいます。私の執筆した記事は私個人の意見です。ご依頼などあれば、ご連絡はTwitterのDM(これが一番早いと思います)か、digitalkcct@gmailどっとこむ(どっとこむ→.com)まで宜しくお願いします。
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