総務省は12月17日、令和3年度第2四半期(9月末)の電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データを公表しました。
このなかには移動系通信(携帯電話等)のシェアやMVNOのシェアといったデータもあります。MVNOのSIMカード型の契約数における事業者別シェアは、前回と同じくインターネットイニシアティブ(IIJ)がトップでした。
データの中から気になるものをいくつか紹介します。
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携帯電話の契約数における事業者別シェアの推移
携帯電話の契約数でのシェアです。KDDIグループにはUQ mobileも入ってます。楽天モバイルが今回も0.2ポイントですがシェアを伸ばしその分KDDIが減っています。MVNOは前縁から比べると減っており、前期とは変わらずです。
今期 | 前期比 | 前年同期比 | MVNOを含め | |
---|---|---|---|---|
NTTドコモ | 36.9% | ±0ポイント | -0.3ポイント | 42.1% |
KDDI | 27.0% | -0.1ポイント | -0.8ポイント | 30.7% |
ソフトバンク | 20.8% | ±0ポイント | -0.2ポイント | 25.2% |
楽天モバイル | 2.1% | +0.2ポイント | +1.5ポイント | – |
MVNO | 13.2% | ±0ポイント | -0.4ポイント | 13.2% |
MVNOサービスの区分別契約数の推移
MVNOサービスといっても実は色々あるのですが、いわゆる「格安SIM」はこの中の「SIMカード型」と見ていいでしょう。2021年9月では1,531万契約となっており、3期連続で下がっています。ただしこのグラフは契約数が3万以上のMVNOからの報告を基に作成されているので、実際の数はもっと多くなります。
逆に通信モジュールは順調に伸びています。これはIoTで使われるものでしょうか。
MVNO(SIMカード型)の事業者別シェア
MNOから直接回線の提供を受ている「一次MVNOサービス」の事業者数はMNOであるMVNOを除くと672(前期比+13、前年同期比+63)となっており、二次以降のMVNOサービスの事業者数は903(前期比+22、前年同期比+62)となります。
事業者別シェアは、インターネットイニシアティブが最も高く16.6%(前期比+0.6ポイント)、次いでNTTコミュニケーションズが12.2%(前期比+0.3ポイント)、オプテージが9.0%(前期比±0ポイント)、楽天モバイルが7.8%(前期比-1.1ポイント)、ビッグローブが5.9%(前期比-0.1ポイント)となります。
ここでの楽天モバイルはMVNOとしての楽天モバイルで、すでに新規受付を終了しているので下がるだけなのですが、まだ4位です。2021年3月に新規受付を終了したLINEモバイルはトップ5から姿を消しました。
2019年 | 2020年 | 2021年 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
9月 | 12月 | 3月 | 6月 | 9月 | 12月 | 3月 | 6月 | 9月 |
楽天 (18.3%) |
楽天 (18.1%) |
楽天 (17.9%) |
楽天 (16.3%) |
楽天 (15.2%) |
IIJ (14.4%) |
IIJ (15.2%) |
IIJ (15.8%) |
IIJ (16.6%) |
IIJ (14.0%) |
IIJ (13.8%) |
IIJ (13.1%) |
IIJ (13.7%) |
IIJ (14.0%) |
楽天 (13.7%) |
OCN (11.5%) |
OCN (11.8%) |
OCN (12.2%) |
OCN (10.9%) |
OCN (10.7%) |
OCN (10.6%) |
OCN (10.8%) |
OCN (11.0%) |
OCN (11.3%) |
楽天 (11.4%) |
mineo (9.0%) |
mineo (9.0%) |
mineo (9.2%) |
mineo (8.9%) |
mineo (8.7%) |
mineo (8.8%) |
mineo (8.9%) |
mineo (8.7%) |
mineo (8.9%) |
楽天 (8.9%) |
楽天 (7.8%) |
LINE (5.3%) |
LINE (5.5%) |
LINE (5.7%) |
LINE (6.1%) |
LINE (6.4%) |
LINE (6.7%) |
LINE (6.7%) |
LINE (6.1%) |
BIGLOBE (5.9%) |
総務省のこれらの調査データは過去のものも含め公開されてるものです。なかなか興味深いものもありますし、遡って調べてみたり、MMD研究所の格安SIMサービスの利用動向調査と比べてみるのも面白いでしょう。