アンカー・ジャパンさんから、最新のハイエンド機種Anker Soundcore Liberty 3 Proをレビュー用に提供していただきました。AnkerのBluetoothイヤホン最上位に君臨する、2万円弱のLDAC対応のイヤホンです。
- AACに加えLDAC対応!ハイレゾ級ワイヤレス!
- アプリで細かくチューニング!
- ウルトラノイズキャンセリング2.0搭載!自動で強さを調整
- LDAC+ANCだとどうしてもバッテリー持続時間が短い
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Anker Soundcore Liberty 3 Proのスペック
接続方式 | Bluetooth 5.2 |
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対応コーデック | SBC, AAC, LDAC |
最大再生時間(ノイキャンON時) | 約6時間(イヤホンのみ)、約24時間(充電ケース併用)※LDAC使用時はより短くなります |
最大再生時間(ノイキャンOFF時) | 約8時間(ANCON, イヤホンのみ)約32時間(ANCOFF, 充電ケース併用)※LDAC使用時はより短くなります |
防水性能 | IPX4 |
重量 | 約7.5g(イヤホン片側)、約43.0g(充電ケースのみ)、約58.0g(充電ケース+両イヤホン) |
カラー | ミッドナイトブラック、クラウドホワイト、アイスブルー、ライトパープル(アイスブルー、ライトパープルは11月下旬販売開始予定) |
Soundcore Liberty 3 Proのパッケージと内容物
パッケージの表と裏です。紙でできていて、パッケージの時点で既に高級感が漂います。”Hi-Res Audio Wireless”の金色のロゴが、更にプレミアム感を増幅させています。
パッケージは横から開くタイプ。ここに磁石が入っていて、それで閉じられています。ここも上質です。
開けるとこのように広がります。
内容品一覧です、イヤホン本体、充電ケース、イヤーチップ(0, 1, 2, 3)、イヤーウイング(0, 1, 2, 3)、USB-Cケーブル(USB Standard-A to USB Type-C)、取扱説明書、保証書、カスタマーサポートの紙が入っています。充実の内容ですね。
イヤホン本体・充電ケース
イヤホン本体
イヤホン本体です。Bluetoothイヤホンとしては大きめの部類で、最初はイヤーウイングのみ取り付けられています。大きめとはいえ、前モデルSoundcore Liberty 2 Proより大幅な小型化に成功しています。
形も、他に見られない形をしていますね。
イヤーピース(3サイズ)を付けたところです。
左右を並べたところ。
充電ケース
充電ケースはフタをスライドして開けるタイプです。このタイプは初めてで、どうやって開けるか一瞬戸惑いました(笑)
スライドするときの動きなども、高級感がありいちいち感動してしまいます。
充電はUSB Type-Cポートで行います。この辺りはもう最近のモデルだとほぼ全てType-Cですね。
全く関係ありませんが、認証マークなどはフタの裏側に印字されています。イヤホンの収納部など、開けると見える場所に印字されていることが多いですが、見ようとしなければ見えない場所にあり、こういったところも廉価モデルとの差を感じます。
イヤーピースを付けた状態でケースに入れると、このようになります。バッテリーのステータスを表すインジケーターはケースの外側に付いていますが、それとは別にケース内側にもライトがついていて、開けると点滅します。
Android端末と接続して使う:専用アプリでチューニングも可能!
ペアリングは他のBluetoothイヤホンと同じように行います。まずは端末の設定アプリを開いて、Bluetoothの設定に行きます。充電ケースを開ければイヤホンがペアリングモードに入るので、出てくるSoundcore Liberty 3 Proをタップして接続を許可します。接続されればペアリングは終了です。
専用アプリで管理
Soundcore-
制作:Anker価格:無料
Soundcore製品には専用アプリがあり、AndroidならPlayストア、iOSならApp Storeでダウンロードできます。
MIUIの強制ダークモードでダークモードのような見た目になっていますが、本アプリはダークモード非対応です。
Soundcoreアプリを使うのが初めての方は、会員登録をしてしまいましょう。指示に従えば簡単にできます。
ペアリング後、接続した状態でSoundcoreアプリを開き、Libertyシリーズ→Liberty 3 Proと進みます。
きちんと接続できていればこのような画面になり、ここから各種機能を使うことができます。
ファームウェアの更新
ハイエンドモデルであれば今や標準装備になりつつあるファームウェアアップデートの機能。Soundcore Liberty 3 Proももちろん対応しています。後述するLDACでの接続では、ファームウェアアップデートが必須です。
HearIDテスト
HearIDテストは、聴力検査のようなテストを受けることで、その人に最適なイコライザーを自動で作成してくれる機能です。まず年齢を答え、周りが静かな場所でテストを受けます(静かかどうかはアプリが判断してくれます)。
とても小さい音が流れるので、聞こえるかをはい・いいえで答えていけば完了です。
難しいことが分からなくても、テストを受けるだけで自動で調整してくれるのはいいですよね。
これ以外にも、あらかじめ用意されているプリセット(音楽ジャンル名)からイコライザーを選んだり、周波数帯域に応じて強さを一つ一つ自分で調整するやり方もできます。
HearID ANCテスト
音のテストだけでなく、使う人の耳の形に合わせてANCもテストが可能です。これは周囲が約55dB以上の環境で行うのが推奨されています。55dB、と言われてもピンとこないかもしれませんが、普通の昼間の室内ならだいたい55dB以下、幹線道路沿いや店舗内など少しうるさいと感じ始めるあたりで55dB以上になります。
このテストは特に操作は必要なく、テストをタップすれば終わるのを待つだけで数十秒で終わります。
幹線道路の歩道で立ち止まって試してみましたが、テストの前と後ではそれほど大きな差は感じられませんでした。後述する、元々のANCの完成度が高いのだと思います。
LDAC対応!
ファームウェアアップデートでLDACに対応します。
LDACはソニーによって開発されたBluetoothの音声圧縮コーデックで、基本となるSBCの最大約3倍の情報量を転送することが可能です。LDACは、日本オーディオ協会の“Hi-Res Audio Wireless”に認定されたコーデック技術です。
このLDACに本製品は対応。後述しますが、音質はかなり良いです。
なお、LDACで通信するにはアプリから設定変更して、イヤホンの再起動が必要です。また、次に紹介するマルチペアリングとは排他で、どちらか一方しか有効にできません。
マルチポイント機能
先述のLDACではないモードにすれば、マルチポイントに対応しています。これは同時に2つの機器と接続できる機能のことで、音は先に再生したほうが優先されます。2つの機器で同時に音を再生しても、先に再生したほうからのみ音が流れます。
再生を止めると、もう片方から音を流すことができます。いちいち繋ぎ変える必要がなくなるので、複数の機器を同時に使うハードユーザーに特におすすめです。スマホで音楽を聴いていて、タブレットに切り替える…等のシチュエーションで、スマホで再生を止めて、タブレットで再生すればいいだけなので便利でした。
コントロールの設定を細かく変更可能
他メーカーでもタップ操作をカスタムできるものはありますが、本製品は非常に細かく変更が可能です。
まず、タップ操作はシングルタップ、ダブルタップ、3回タップ、2秒間長押しに対応。それぞれを無効化・有効化できます。対応する動作は、音量小、音量大、次へ、戻る、再生/一時停止、音声アシスタント、モード設定があります。全ての操作に動作を割り当てられるようになっていて、自由度が高いです。
モード設定は、ノイズキャンセリングモード、外音取り込みモード、標準を用意。これら3つを循環するものだけでなく、いずれか2つを循環するように設定することも可能です。
…文字で書いてもなかなか伝わらないと思いますが、つまりそれだけ細かく変えられる、ということです。
本製品は「操作しても動作しない」という選択も可能なので、誤操作の軽減にも繋がりますね。
使ってみた感想――音質、フィット感など
イヤホンとしては大ぶりな本製品。しかし、イヤーピースとイヤーウイングの大きさを調節すれば、ぴったりフィット。頭を振っても外れませんでした。
次に音質です。Amazon Music Unlimited HDとLDACで、最近の曲で、HDやUltra HD対応の曲を聴いてみます。すると一聴して明らかに高音質だと分かりました。ピアノの音はフレッシュで艷やか。音の解像度も高く、高音もキレイに鳴らしてくれてきらびやかです。低音はタイトで、低価格帯の機種によくあるボワつきや不快感は全然ありません。定位感も良く、どこから聴こえているかがしっかり分かりました。音源が高品質だと、さらに良さが引き立ちますね。これでワイヤレスとは、感動モノです。
ウルトラノイズキャンセリング2.0は、従来から自動で強さを調節してくれる機能が追加されています。もちろん手動で強さを調節することも可能で、強度は弱・中・強の三段階から。自動調節もその中から選んでくれるようになっています。段階は多くないため、切り替わると「切り替わったな」と気づきます。
肝心の効きですが、その名に違わぬ実力で、しっかり効いてくれました。効きに関しては、各メーカー横並びになりつつあるので、めちゃくちゃ差があるか、というと正直無いです。価格に相応しい効きという感じです。
外音取り込み機能で風切り音を低減でき、それがすごく優秀でした。ONにすると本当に軽減されてびっくりします。これなら、通話などでも効果を発揮してくれそうです。
また、外音取り込みモードは、全ての外音に加え、音声にフォーカスして取り込むこともできます。外音はノイズであることも多いですから、これはいいですね。
まとめ:高音質とウルトラノイキャン!日常使いもしやすい万能イヤホン
Ankerのワイヤレスイヤホン最上位モデルである本製品は、さすが最上位!と言いたくなる完成度の高さを誇っています。アクティブノイズキャンセリング対応はもちろん、LDAC対応で音質も最強です。
ただ高音質コーデックに対応しただけでは高音質になりません。しかし、独自開発のA.C.A.A 2.0ドライバーによって、低域から高域まで伸びやかに、まさにハイレゾ級の音質で聴かせてくれます。
またアプリも高機能で、タッチ操作を細かく調節可能。さらにはマルチペアリングにも対応し、死角はありません。それでいて19,800円と、他社モデルに比べて安く、多くの方にオススメできるイヤホンになっています。