アンカー・ジャパンさんから、Anker PowerPort III 2-Port 65Wを提供して頂きました。Anker独自のGaN II技術により小型化され、2ポートになった急速充電器です。
- 最大65W!高出力でも小型!
- 2ポート搭載!複数機器でも安心
- (厳密には)USB PDの規格違反
- 本記事は広告およびアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。
Anker PowerPort III 2-Port 65Wのスペック
メーカー | Anker | |
---|---|---|
型番 | A2666111 (ブラック) | |
サイズ | 約69 × 69 × 33 mm | |
重さ | 約215g | |
色 | ブラック | |
入力 | 100-240V~ 1.8A 50-60Hz | |
出力 | 単ポート使用時 | 5.0V=3.0A / 9.0V=3.0A / 15.0V=3.0A / 20.0V=3.25A (最大65W) PPS出力: 3.3V-16.0V=3.25A (最大52W) |
2ポート使用時 | 下部ポート:5.0V=3.0A / 9.0V=3.0A / 15.0V=3.0A / 20.0V=2.25A (最大45W) PPS出力: 3.3V-16.0V=3.0A (最大45W) 上部ポート:5.0V=3.0A / 9.0V=2.22A (最大20W) |
パッケージ、内容品
少し箱が潰れていましたが、まぁ問題ありません。白と水色で描かれたパッケージはスタイリッシュでカッコいいです。
側面には、押出し加工でAnkerが販売する製品が描かれており、数千円の充電器ではありますが、高級感があります。
内容物一覧です。充電器本体、ユーザーマニュアル、保証書が入っています。充電器ですし読むことはあまりないかもしれませんが、マニュアルにはもちろん日本語もあります。
本体外観、大きさ比較
充電器本体です。USB-Cポートのある面から見て、左側にAnkerのロゴが印字されています。その反対側は無地です。マットな質感で、サラサラとしていて気持ちがいいです。
プラグがある面には出力やPSEマークが書かれていて、プラグは折りたたみ式です。持ち運びの際にも邪魔になることがありません。
他社充電器と大きさ比較
以前レビューしたBaseusのGaN採用65W充電器、Appleの5W充電器と大きさを比較してみます。
まずはBaseusのほうと比較。細長い形をしているので比較がしづらいですが、本製品のほうが少し薄いです(Baseusは縦と奥行きの長さがほぼ同じ)。長さは短く、体積はほぼ同じか若干Ankerのほうが小さいでしょうか。
Appleの5W充電器と比べると、本製品はだいたいAppleのものの4個分くらいの大きさです。本製品のほうが太いのでそこは違いますが、5W×4=20Wのサイズなのに、3倍以上の出力を持っているのに驚きます。AnkerのGaN II技術の凄さが伺えます。
使える充電規格を確認
いつも通り、POWER-Z KT001(a.k.a Kotomi Premium by YK-Lab,AVHzY CT-2)で使える急速充電規格と、USB PDのPDOをトリガーしてみました。KT001は最新のファームウェアにアップデート済みです。
USB Type-Cポート(上部ポート)
上側のUSB-C1ポートでAuto Enumerateでトリガーしてみると、Apple 2.4A,USB BC 1.2(DCP),Samsung-5V-2A,Quick Charge 3.0:6.6V-12.0V,Quick Charge 2.0:9V 12V,Samsung AFC:9V 12V,Huawei FCP:9V 12V,Huawei SCP:3.3V-5.5Vが使用できると通知されました。
USB PDのPDOは、5V@3A,9V@3A,12V@3A,15V@3A,20V@3.25A,PPS 3.3-16V 3.25Aが通知されました。ただのPDなら最大65W、USB PD PPSなら最大52Wが出力できます。
Auto EnumerateでHuawei SSCPは非対応との表示でしたが、個別にトリガーすると、5.760Vまでは問題なく上がります。ただ、5.770V以上は電圧が上がらなくなります。フル対応ではないですが、低電圧では使えるのかもしれません。
…正直5.7V程度ではあまり意味がないような気もしますが…。
Quick Charge 3.0は、Auto Enumerateでは12.0Vまででしたが個別にトリガーすると13.00Vまでは大丈夫でした。13.20Vからは電圧が上がりません。
USB Type-Cポート(下部ポート)
下側のUSB-C1ポートでAuto Enumerateでトリガーしてみると、Apple 2.4A,USB BC 1.2(DCP),Samsung-5V-2A,Quick Charge 3.0:6.6V-13.6V,Quick Charge 2.0:9V 12V 20V,,Samsung AFC:9V 12V,Huawei FCP:9V 12V,Huawei SCP:3.3V-5.5Vが使用できると通知されました。Quick Charge 3.0が最大13.6Vに、Quick Charge 2.0は20Vが追加されました。
USB PDのPDOは、上側と全く同じ5V@3A,9V@3A,12V@3A,15V@3A,20V@3.25A,PPS 3.3-16V 3.25Aが通知されました。
実際に機器を充電
実際に手持ちの機器を充電してみます。使用するUSB Type-C to Cケーブルはe-Marker内蔵の100W対応のもの、USB-C to Lightingケーブルは、iPhoneSE (第2世代)に付属したApple公式のApple USB-C – Lightningケーブル(1m)を使用しています。
テスターはTC66です。本製品では、試した限りの組み合わせでは上下どちらのポートも同じ結果になりました。
Redmi K40
Redmi K40(a.k.a Mi 11X,POCO F3)を接続すると、高速充電と表示され最大13W程が供給されていました。
Galaxy Tab S7
Galaxy Tab S7を接続すると、超急速充電2.0と表示され最大31Wほどが供給されていました。超急速充電2.0はSuper Fast Charging 2.0とも呼ばれるもので、本製品であればGalaxy Tab S7の最大値の最大45Wで充電することが可能だと思われます。
ちなみに、30W付近で充電しているときの発熱は、他社に比べると控えめな印象でした。ある程度は仕方ない部分ですが、少し発熱が押さえられているのかもしれません。
iPhoneSE(第2世代)
iPhoneSE(第2世代)を接続すると、最大12Wほどが供給されていました。
まとめ:待望の複数ポート充電器は持ち運びにピッタリ
AnkerのGaN II技術を採用したAnker Nano IIシリーズが登場したときは、誰もが驚きました。驚くべき小ささでありながら、30/45/65Wの出力が可能でしたからね。しかし、単ポートだったため、複数の急速充電対応機器を持っているユーザーは「高出力なのに複数ポートじゃないのか…」と思ったはず。私もそうで、複数ポートの製品が登場するのを心待ちにしていました。
本製品は、そういったユーザーにクリティカルヒットする充電器です。GaN II技術で小型を維持しながらも、USB Type-Cポートが2つあります。
しかも、絶妙な65Wという出力がまた良いです。これ以上高出力にするとサイズ的に持ち運びしづらくなってしまいますし、かといって複数ポートで45W以下だと「出力が足りない…」みたいになってしまうリスクが。本製品はちょうどいい塩梅で、ニーズを良く研究されているのだなと感じました。
持ち運びに適したサイズ・出力で安心と信頼のAnker製充電器は、急速充電器が初めての方にも、ハードユーザーにもおすすめです。