HiFiGoさんから、TRN-X7を提供していただきました。7BA(バランスドアーマチュア)のIEMイヤホンです。
- 3Dプリントの精度は高し
- イヤピ3×2+1種類、メタルケース付き!
- 中高音域が若干強い
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TRN-X7のスペック
周波数応答範囲 | 20Hz〜40kHz |
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シェル素材 | UVレジン |
感度 | 102dB |
インピーダンス | 20Ω |
ケーブル長 | 約1.2m+3cm |
コネクター | 2pin 0.78mm |
ジャック | 3.5mm |
開封―――外箱、付属品など
パッケージは白い紙のスリーブの中に、黒いしっかりした箱が入っています。白いスリーブには、イヤホンのワイヤーモデルが描かれています。
内容品一覧です。イヤホン本体にケーブル、アルミケース、イヤーピースは3サイズ×2種類+1種類、保証書と説明書が入っています。製品ページには6.35mm変換アダプターとエアラインアダプターが付属すると書いていますが、レビュー品には付属しませんでした。
1個だけ、コンプライのような低反発のイヤーピースが入っているのですが、結構脆いので、私は外す瞬間にちぎってしまいました…。そーっと外さないと簡単にちぎれるので、扱う際はご注意下さい。
低反発のイヤーピースの他に、硬さの異なる2種類×3サイズのイヤーピースが付いています。
ケーブルです。ケーブルは4芯の銀メッキケーブルで、長さは約1.2mです。コネクタ部分周辺は、スリーブが付いていて耳に掛けられるようはじめから曲がっています。
アルミケースです。表面はザラザラとしており、しっかりした作りで高級感もあります。良いですね。
イヤホン本体、接続、装着
イヤホン本体
イヤホン本体はこのような形をしています。光造形の3Dプリント技術を駆使して製造したとアピールしていて、確かに滑らかでビルドクオリティは高いです。
イヤホン+ケーブル
イヤホンにケーブルを繋げたところです。
耳に装着
ハウジングの形などが私の耳にピッタリ合い、スッとベストポジションに収まってくれました。ぴったり密着している感じで、装着感は良好です。
音質
試聴はNW-A30(Walkman)、Galaxy Tab S7/Redmi K40にAppleのUSB-C – 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタを接続した環境で行いました。Redmi K40はハイレゾに対応しています。
全体の印象としては、「高音強化型かまぼこ」です。中音域が基本的には大きく、少しブワつくこともあるので、曲によってはボーカルが膜を持ったような聴こえ方になりました。また、高音はきらびやかで、曲によっては若干刺さることもあるかな…、という感じでした。
低音はもともとそれほど強調されていないので、あまりブワつくこともなく上手に聴かせてくれます。
実際の曲で評価
ORESAMAの「Trip Trip Trip」(4652kbps VBR, 96kHz, 24bit FLACファイル)では、前述の通りボーカルが1枚ベールに覆われているような聴こえ方をします。意識しなければさほど気になるものではないと思いますが、曲的にボーカルが埋もれやすいこともあり、相性はよくありません。
UNISON SQUARE GARDENの「君の瞳に恋してない」(1641kbps, VBR, 44.1kHz, 24bit)では、管楽器類の音がいきいきと聴こえました。ボーカルの声が聴き取りやすいのもあって、このイヤホンにあった楽曲です。
チーム”ハナヤマタ”の「花ハ踊レヤいろはにほ」(2323kbps VBR,48kHz,24bit)では、ボーカルがしっかりクリアに聴こえました。スネアドラムやバスドラムの音もタイトで心地良く、イヤホンによく合った曲です。
ちなみに、メーカーページにはどの周波数帯が強調されているかの画像があります。それを見ると、1〜5kHzの中音域がまず強調されていて、かまぼこのような形に。一旦落ち着いた後、また10kHz辺りで針のような形で急に強調されて、20kHz前で急に落ち着いています。純粋なかまぼこ型ではない、ちょっと不思議な形です。
しかし、確かにこの曲線通りの音を聴かせてくれていると思います。
まとめ
高音を急激に大きくし、すぐ下げるという特徴的な周波数特性を持っているため、若干刺さるように聴こえることもありますが、エイジングによって丸くなっていくことも考えられますし、取り立てて問題にするような点ではありません。
公称20Ωですが、イヤーピースとハウジング形状が耳にピッタリフィットするので、それほど音量を上げなくても十分大きい体感音量でリスニングできます。
かまぼこ型の傾向が好みな方に特におすすめできるイヤホンです。