総務省 2021年度Q1(6月末)電気通信サービスのデータ:MVNO(SIMカード型)の契約数が引き続き減少
総務省は9月17日、令和3年度第1四半期(6月末)の電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データを公表しました。そのなかには移動系通信(携帯電話等)のシェアやMVNOのシェアといったデータもあります。MVNOのSIMカード型の契約数における事業者別シェアは、前回と同じくインターネットイニシアティブ(IIJ)がトップでした。
データの中から気になるものをいくつか紹介します。
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携帯電話の契約数における事業者別シェアの推移
携帯電話の契約数でのシェアです。KDDIグループにはUQ mobileも入ってます。
今期 | 前期比 | 前年同期比 | MVNOを含め | |
---|---|---|---|---|
NTTドコモ | 36.9% | ±0ポイント | ▲0.2ポイント | 42.1% |
KDDI | 27.0% | ▲0.1ポイント | ▲0.6ポイント | 30.7% |
ソフトバンク | 21.0% | ▲0.1ポイント | ▲0.5ポイント | 25.2% |
楽天モバイル | 1.9% | +0.4ポイント | +1.5ポイント | |
MVNO | 13.2% | ▲0,2ポイント | ▲0,2ポイント | 13.2% |
MVNOサービスの区分別契約数の推移
MVNOサービスといっても実は色々あるのですが、いわゆる「格安SIM」はこの中の「SIMカード型」と見ていいでしょう。2021年3月では1,550万契約となっており、2期連続で下がっています。ただしこのグラフは契約数が3万以上のMVNOからの報告を基に作成されているので、実際の数はもっと多くなります。
2020年6月からの伸びがほとんどなくなっており、ついに減少してしまいました。
対前四半期のMNO・MVNO別の純増減数の推移を見ても、MVNOはついに前四半期からマイナスになりました。
事業者別シェア
MNOから直接回線の提供を受ている「一次MVNOサービス」の事業者数はMNOであるMVNOを除くと659(前期比+6、前年同期比+57)となっており、二次以降のMVNOサービスの事業者数は881(前期比+18、前年同期比+55)となります。
事業者別シェアは、インターネットイニシアティブが最も高く15.8%(前期比+0.7ポイント)、次いでNTTコミュニケーションズが11.8%(前期比+0.3ポイント)、オプテージが9.0%(前期比±0ポイント)、楽天モバイルが8.9%(前期比▲2.5ポイント)、LINEモバイルが6.1%(前期比▲0.6ポイント)となります。
ここでの楽天モバイルはMVNOとしての楽天モバイルで、すでに新規受付を終了しているので下がるだけなのですが、まだ4位です。LINEモバイルも2021年3月に新規受付を終了したので、今回から下がっていきます。
この2年ほどの順位は以下のようになります。
2019年 | 2020年 | 2021年 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
6月 | 9月 | 12月 | 3月 | 6月 | 9月 | 12月 | 3月 | 6月 |
楽天 (15.9%) |
楽天 (18.3%) |
楽天 (18.1%) |
楽天 (17.9%) |
楽天 (16.3%) |
楽天 (15.2%) |
IIJ (14.4%) |
IIJ (15.2%) |
IIJ (15.8%) |
IIJ (14.5%) |
IIJ (14.0%) |
IIJ (13.8%) |
IIJ (13.1%) |
IIJ (13.7%) |
IIJ (14.0%) |
楽天 (13.7%) |
OCN (11.5%) |
OCN (11.8%) |
OCN (11.1%) |
OCN (10.9%) |
OCN (10.7%) |
OCN (10.6%) |
OCN (10.8%) |
OCN (11.0%) |
OCN (11.3%) |
楽天 (11.4%) |
mineo (9.0%) |
mineo (9.4%) |
mineo (9.2%) |
mineo (8.9%) |
mineo (8.7%) |
mineo (8.8%) |
mineo (8.9%) |
mineo (8.7%) |
mineo (8.9%) |
楽天 (8.9%) |
BIGLOBE (5.2%) |
LINE (5.3%) |
LINE (5.5%) |
LINE (5.7%) |
LINE (6.1%) |
LINE (6.4%) |
LINE (6.7%) |
LINE (6.7%) |
LINE (6.1%) |
総務省のこれらの調査データは過去のものも含め公開されてるものです。なかなか興味深いものもありますし、遡って調べてみたり、MMD研究所の格安SIMサービスの利用動向調査と比べてみるのも面白いでしょう。
参考情報
- 総務省|報道資料|電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表 (令和3年度第1四半期(6月末))
- 総務省|報道資料|電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表 (令和2年度第4四半期(3月末))
- 総務省|報道資料|電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表 (令和2年度第3四半期(12月末))
- 総務省| 電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表 (令和2年度第2四半期(9月末))
- 総務省が2020年度Q1(6月末)の電気通信サービスのデータを公表!MVNOシェアトップは変わらず楽天モバイル! | OREFOLDER
- 総務省|電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表 (令和2年度第1四半期(6月末))
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OREFOLDER編集長。
1979年静岡県清水市生まれ、現静岡市清水区在住。
様々な巡り合わせから、このサイト1本で生活してる氷河期世代の一人。ガジェットに限らず広く浅く様々なものに興味があります。
スマートフォンは2010年にXperia SO-01Bを買ったのが最初。同時にb-mobile U300で格安SIMも始めました。これまでに数百台のスマホを手にし、格安SIMも常時20種類以上契約しています。