総務省 2020年度Q4(3月末)電気通信サービスのデータ:MVNO(SIMカード型)の契約数が減少
総務省は6月18日、令和2年度第4四半期(3月末)の電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データを公表しました。そのなかには移動系通信(携帯電話等)のシェアやMVNOのシェアといったデータもあります。MVNOのSIMカード型の契約数における事業者別シェアは、前回と同じくインターネットイニシアティブ(IIJ)がトップでした。
データの中から気になるものをいくつか紹介します。
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携帯電話の契約数における事業者別シェアの推移
携帯電話の契約数でのシェアです。KDDIグループにはUQ mobileも入ってます。NTTドコモが37.0%(前期比▲0.1ポイント、前年同期比▲0.7ポイント、MVNOを含めると42.5%)、KDDIグループが27.2%(前期比▲0.4ポイント、前年同期比▲0.7ポイント、MVNOを含めると31.0%)、ソフトバンクが20.8%(前期比▲0.2ポイント、前年同期比▲0.4ポイント、MVNOを含めると24.1%)、楽天モバイルが1.5%(前期比+0.7ポイント、前年同期比+1.5ポイント)となります。
MVNOサービスの区分別契約数の推移
MVNOサービスといっても実は色々あるのですが、いわゆる「格安SIM」はこの中の「SIMカード型」と見ていいでしょう。2021年3月では1,568万契約です。ただしこのグラフは契約数が3万以上のMVNOからの報告を基に作成されているので、実際の数はもっと多くなります。
2020年6月からの伸びがほとんどなくなっており、ついに減少してしまいました。
一方、MNO・MVNO別の純増減数の推移を見ると、MNOが伸びていることがわかります。
事業者別シェア
MNOから直接回線の提供を受ている「一次MVNOサービス」の事業者数はMNOであるMVNOを除くと653者(前期比+12、前年同期比+44)となっており、二次以降のMVNOサービスの事業者数は863者(前期比+28、前年同期比+70)となります。
事業者別シェアは、インターネットイニシアティブが最も高く15.2%(前期比+0.7ポイント)、次いでNTTコミュニケーションズが11.5%(前期比+0.2ポイント)、楽天モバイルが11.4%(前期比▲2.3ポイント)、オプテージが8.9%(前期比+0.2ポイント)、LINEモバイルが6.7%(前期比±0ポイント)となります。
ここでの楽天モバイルはMVNOとしての楽天モバイルで、すでに新規受付を終了しているのですが、未だに3位のシェアがあります。LINEモバイルも2021年3月に新規受付を終了していますが、今回のデータはまだ新規受付している時期になります。
この2年ほどの順位は以下のようになります。
2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
12月 | 3月 | 6月 | 9月 | 12月 | 3月 | 6月 | 9月 | 12月 | 3月 |
楽天 (15.9%) |
楽天 (15.9%) |
楽天 (15.9%) |
楽天 (18.3%) |
楽天 (18.1%) |
楽天 (17.9%) |
楽天 (16.3%) |
楽天 (15.2%) |
IIJ (14.4%) |
IIJ (15.2%) |
IIJ (14.3%) |
IIJ (14.1%) |
IIJ (14.5%) |
IIJ (14.0%) |
IIJ (13.8%) |
IIJ (13.1%) |
IIJ (13.7%) |
IIJ (14.0%) |
楽天 (13.7%) |
OCN (11.5%) |
OCN (11.6%) |
OCN (11.4%) |
OCN (11.1%) |
OCN (10.9%) |
OCN (10.7%) |
OCN (10.6%) |
OCN (10.8%) |
OCN (11.0%) |
OCN (11.3%) |
楽天 (11.4%) |
mineo (10.4%) |
mineo (10.1%) |
mineo (9.4%) |
mineo (9.2%) |
mineo (8.9%) |
mineo (8.7%) |
mineo (8.8%) |
mineo (8.9%) |
mineo (8.7%) |
mineo (8.9%) |
BIGLOBE (5.3%) |
BIGLOBE (5.3%) |
BIGLOBE (5.2%) |
LINE (5.3%) |
LINE (5.5%) |
LINE (5.7%) |
LINE (6.1%) |
LINE (6.4%) |
LINE (6.7%) |
LINE (6.7%) |
総務省のこれらの調査データは過去のものも含め公開されてるものです。なかなか興味深いものもありますし、遡って調べてみたり、MMD研究所の格安SIMサービスの利用動向調査と比べてみるのも面白いでしょう。
参考情報
- 総務省|報道資料|電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表 (令和2年度第4四半期(3月末))
- 総務省|報道資料|電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表 (令和2年度第3四半期(12月末))
- 総務省| 電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表 (令和2年度第2四半期(9月末))
- 総務省が2020年度Q1(6月末)の電気通信サービスのデータを公表!MVNOシェアトップは変わらず楽天モバイル! | OREFOLDER
- 総務省|電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表 (令和2年度第1四半期(6月末))
- 総務省| 電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表 (令和元年度第4四半期(3月末))
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OREFOLDER編集長。
1979年静岡県清水市生まれ、現静岡市清水区在住。
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スマートフォンは2010年にXperia SO-01Bを買ったのが最初。同時にb-mobile U300で格安SIMも始めました。これまでに数百台のスマホを手にし、格安SIMも常時20種類以上契約しています。