色々と低価格なアクションカメラを販売しているMUSONから発売された新商品のMUSON ULTRA1をレビュー用にご提供いただきましたので紹介していきたいと思います。
前機種のMAX1であった欠点が克服されて、単体で防水対応となって「これ単体」で使いやすくなったアクションカメラです。
- 内蔵マイクが集音できるようになった
- ケース無しで防水対応
- 2021年の新商品なのにMicroUSB
- 内蔵スピーカーがオマケ以下の音質
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目次(見たいところからチェック!)
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外観
まずはパッケージです。ただの箱から本体部分がアクリルケースになって若干高級感が出たように思えます。そして下の箱部分にはアタッチメントが入っています。
アクションカメラ部分は箱に固定されているようです。個人的には保管用に黒い部分から取り外しが可能なら良かったなと思います。(箱をカットすれば良いという話ではあるのですが)
こちらが付属品のアタッチメントです。本体のみで防水機能が搭載されているため、防水ケースは付属していません。
それ以外には一通りアタッチメントが付いているので、他に買いそろえなくても良いのは良いところです。また、GoProのアタッチメントも使用可能なのもあるようなので、入手性は良さそうです。
なおバッテリーは本体に入っているものと予備で2つ付属しています。
アタッチメント以外の付属品は日本語対応の説明書と良くあるサンクスカードです。
こちらが本体です。黒ベースで高級感のある本体です。また、防水になった恩恵からかレンズ部分が膨らんでいないので、レンズ部分にフィルムなどを付けられるのは傷対策に良いですね。
ディスプレイ部分は特に記載がなくシンプルになっています。MAXでは技適マークが付いていましたが、本機ではパッケージに記載があるため省略されています。
調べてみたところ、パッケージに記載していても問題なくなったようですね。
本体上部には電源ボタンとシャッターボタンが配置されています。
側面には上下キーが付いています。ボタンは全体的に押しやすくて反応も悪くありませんでした。
逆側には蓋の下にUSBとHDMI出力の端子が付いています。非常に残念なのが2021年の製品なのに未だにMicroUSBということ。ここはType-C端子にしておいて欲しかったと心底思います。
また、MAX1には搭載されていた外部マイク端子が省略されています。そのため外部マイクを使用したい人には向きません。
底面にはバッテリーとMicroSDを入れるスロットがあります。防水対応なので若干開けにくいものの、しっかり防水されている感じで逆に安心できます。
重量はバッテリー込みで約95g。持っていて重く感じる重さではありません。
前機種「MAX1」と比較
手元に前機種のMAX1があったので比較してみました。防水対応ということもあって一回りサイズが大きくなっています。とはいえ防水ケースを別途装着するよりはコンパクトに収まっています。
スペック:前機種MAX1とも比べてみた
次にMUSON ULTRA1のスペックを確認していきたいと思います。前機種のMAX1と比較も。
モデル名 | ULTRA1 | MAX1 |
---|---|---|
動画 対応解像度 |
4K 60fps/30fps 1080P 120fps/60fps/30fps 720P 240fps *1 |
|
静止画 対応解像度 |
20M/14M/10M/8M | |
手ブレ補正 | 6軸EIS | |
センサー | 不明 | Sony IMX078 |
ディスプレイ | 2インチ(非タッチパネル) | |
対応コーデック | H.264 | |
対応メディア | MicroSD(128GBまで) | |
防水 | IPX7 | 付属のケース使用にて対応 |
バッテリー容量 | 1350mAh ※2個付属 | |
充電時間 | 約4時間 | |
充電端子 | MicroUSB | |
重量 | 本体のみ:約78g バッテリー込み:約95g |
本体のみ:約43g バッテリー込み:約60g |
サイズ | 約65x47x28mm | 約60x30x26mm |
外部マイク | 非対応 | 対応(付属) |
その他 | Wi-Fiによるスマホ連携対応 PCカメラ機能 |
*1 実仕様的には2.7k60fps/30fpsも対応しているものの、仕様には記載がありませんでした。
一通りアクションカメラとして必要な機能は搭載しているという印象です。対応コーデックがH.264止まりなのは少し残念ですね。
こうしてMAX1と比較してみると、防水性能の有無と外部マイクの有無という違いしか見当たりません。レンズやセンサーに関しては同等のものを使用しているように思えます。
実際に撮影してみた:手持ち
こういうカメラは仕様よりも実際の映像の方が肝心です。早速持ち出して撮影してみました。
静止画カメラとしては優秀な広角カメラ
動画撮影がメインではありますが、もちろん静止画の撮影も可能です。オートで撮ってみましたが、色味も悪くなく歪みも少ないので、広角カメラとしては優秀に思えます。
デジタルズーム機能もありますが、さすがに荒さが目立つので使わない方が良さそうです。
4k/1080pの画質の違いは?
このカメラは4k画質で撮影することが可能なため、どの程度の画質で撮影が可能かテストしてみました。
こちらが4k30fpsで撮影した動画です。
そしてこちらが1080p30fpsで撮影した動画。見比べていただくとわかると思うのですが、強いて画質は変わらず、「4k画質」というよりは「4kサイズ」で撮れるだけという印象です。
4kではその分容量も大きくなるため、理由がなければ1080pでの撮影で十分だと思います。
手振れ補正は必要十分
次に手振れ補正を試してみました。6軸EISということで、かなり強力な手振れ補正が期待できます。
同じところを手持ちで撮りつつ手振れ補正を比較してみました。左が手振れ補正オフ、右がオンになっています。
手振れ補正オンのほうはかなりブレが抑制されているように思えます。手持ちでの撮影であればかなり効果はありました。
夜間撮影はノイズが目立つ
次に手振れ補正オンにて夜間撮影を行ってみました。昼間の撮影に比べるとやはりノイズが目立つ印象なので、あまり夜間撮影には向かないようですね。
とはいえこの価格帯ですし、ここまで撮れれば十分という気もします。
車載撮影
次に車載動画を撮影してみました。本機はUSB給電のオンオフで撮影する機能もあるのでドライブレコーダー代わりにも使用できます。
今回は1080p60fpsでボンネットの上に配置して撮影してみましたが、十分車載用途には使えると思います。60fpsのため滑らかな撮影でき、逆光などにもある程度は耐えてくれる印象でした。
また、左上に時間を表示できるので、いつどこでの映像なのかを確認することが出来るのもグッド。
車載動画撮影中の手振れ補正は若干違和感有り
MAX1でも同じだったのですが、車載動画撮影中に手振れ補正をオンにしておくと、曲がったときに後から映像が付いてくるような感じで若干違和感を覚えます。
手振れ補正オフ
手振れ補正オン
手振れ補正をオンにすると、走行中の細かな揺れが軽減されてスムーズな映像になるのですが、カーブの違和感がやはり気になります。ここはどちらを取るかという感じですね。
しかしMAX1に比べると少し違和感は減ったような感じもします。
内蔵マイクが少しまともになった
今回のULTRA1では外部マイクが廃止されたこともあり、心配したのがマイクの集音性。というのも以前のMAX1では無いよりマシという程度の低い集音性で、音が取れているのか取れてないのかわからないレベルでした。
しかし今回のULTRA1では、本体のマイクでも聞き取れる程度の集音性が確保されているため、本体のみでもまあ問題ないかなという程度に使えます。
……とはいっても音量的には満足できるかというと微妙で、もう少し大きく録音できればという感想になるのは事実です。
内蔵スピーカーは無いよりマシレベル
マイクはまともになったのですが、スピーカーは無いよりマシレベルです。音があるか無いかを聞く程度なら使えますが、音量や音質共に低レベル。
パソコンやスマホに取り込んで聞くのと音が全く違うので、「音が録音できている」確認程度に使うのが適切でしょう。
スマートフォンから遠隔操作が可能
このULTRA1では、スマートフォンとWi-Fiで接続して撮影や撮影した写真・動画の閲覧が行えます。
撮影に関しては接続に若干時間が掛かる印象ですが、繋がってしまえば少しの遅延程度でリモート撮影が可能です。カメラは別の所に置きつつスマホで撮影というのが可能なのは利用価値が高そうです。
また撮影した写真などをスマホに転送することが可能ですが、写真はともかく動画は転送に時間が掛かりすぎるのであまり実用的ではありません。
撮影した動画をスマートフォンに移すのであれば、カードリーダーなどを用いましょう。
手軽に使える防水アクションカメラ
前機種のMAX1から防水機能が追加されたULTRA1ですが、MAX1の貧弱なマイクが改善されるなどされ、「単体で使いやすいカメラ」となったように思えます。
逆に外音マイクが廃止されたこともあり、高性能なマイクを用いて撮影などが出来なくなりました。そのため単体で使うならULTRA1、マイクなどを別途使用して使うならMAX1という使い分けという風になりそうです。
画質等に関しては特段素晴らしいというほどではありませんが、1万円程度という価格から考えると必要十分な画質だとは思います。
最近Youtuberなども増えているなかで、アクションカメラ自体には興味があるという人も増えていると思います。そんな人にも「初めてのアクションカメラ」としておすすめできる1台となっています。