つい先日、P40のファーストインプレッション記事をお届けしました。あれから数日の間、実際に触れてみてよかったポイント、ダメなポイント(主にHMS)をまとめてみました。正直、モノとしては凄いよくできているのですが…、やっぱりGMSがないのは万人向けではないです。
- 感動するAIカメラ
- 手が小さい人には馴染むサイズ感
- 未開拓、黎明的なところが使っていて楽しい
- GMS非搭載
- インカメラが気になるかも
目次(見たいところからチェック!)
OS | EMUI 10.1(Android 10) |
---|---|
CPU | Kirin990 5G |
RAM | 128GB |
ストレージ | 8GB |
外部メモリ | NMカード (最大256GBまで) |
ディスプレイ | 6.1インチ 2340×1080 (FHD+) |
メインカメラ | 5000万画素+1600万画素+800万画素 |
フロントカメラ | 3200万画素 |
バッテリー | 3800mAh |
サイズ | 約148.9×71.06×8.5mm |
重量 | 約175g |
- 本記事は広告およびアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。
HMSの現状
現行のHuawei製品は米国からの制裁を受けてしまったため、Googleサービスを導入しない形式で販売されています。ほとんどのAndroidユーザーはGoogleアカウントに依存しているはずなので、それがないのはかなり痛手です。となると、当然ですがPlayストアもありません。
そこで、HuaweiはHMSと呼ばれる、独自のサービスを展開してきました。もう結論を述べてしまいますが、HMSだけで使うのは厳しいです。野良アプリ、もしくは裏をついてGoogleサービスをインストールしなければメイン機として使うことは難しいです。
画像を見ていただけるとわかりますが、アプリストアには有名どころのアプリがちらほらとあるレベルです。これを常用するのはほとんどの人にとって、まず無理な話です。また、いくつか公開予定のアプリもありますが、いつ公開されるのかもわかりません。
デザイン
本体デザインはファーストインプレッション時にまとめたので、簡易的に済ませますが、P40の外観は古風なケータイ感をどこか感じるデザイン、サイズ感です。これは結構気に入ってるポイントで、その昔使っていたXperiaZ3やXperia Aを連想します。また、Google Play非搭載なこともあってか、アプリ数が今ほど豊富ではなかったあの頃を感じるような、そんなところが非常に好みです。
AI補正が強いカメラ
P40はライカと共同制作したカメラを搭載しています。ただ、それだから優れているわけではなくて、私が触れた感じではAI補正が他のメーカーよりも優れているからこそ、他メーカーに差をつけているように感じました。
実際に撮影したものをサンプルとしていくつか掲載します。
通常(等倍)
さすがカメラ性能トップクラスのHuaweiといったところで、ミドル帯に位置するモデルでも非常にキレイにとれます。
超広角
こちらは超広角モードで撮影。臨場感溢れる写真を撮影することができます。
ポートレート
続いてポートレートモード。ボケが不自然なところはありますが、だいぶ自然に近い部類なのではないでしょうか。
夜景
夜景モードで撮影した写真。明るすぎず、暗すぎずと言った感じで、白飛びをしっかりと抑えてくれています。
Antutuベンチマークは45万点
P40のAntutuベンチマーク結果は452,887万点でした。Snapdragonのハイエンドと比較してしまうと低いスコアになってしまいますが、この点数が出れば特に困ることはないはずです。ただし、3Dゲームをするのであればやや厳しい気もします。
生体認証システム
生体認証システムはディスプレイ内埋め込み式指紋センサーと顔認証システムが搭載されています。
指紋認証は精度が高く、そして速いです。また、顔認証システムの速度はそこそこ速く、実用するのには困らないレベルだと思います。
ちなみに、ロック画面時にインカメラの上に指をかざしたりすると警告メッセージが表示されます。こんなメッセージは今まで使ってきたスマホでは表示されなかったので、すこし驚きました。
バッテリー持ち
バッテリー持ちはそこまで悪くないかな?といった感じで、2日間ほどスリープ状態でも普通に使えています。ただし、これはWi-Fi運用時かつ、使用しているアプリも少ないため、一概には言えません。
EMUI搭載で扱いやすい
P40には独自にカスタマイズされたOS、EMUIが搭載されています。非常にシンプルなレイアウトをしているため、iOSからAndroidに移行してきた方、AOSPベースのAndroidから移行してきた方でもスムーズに扱えうことができるはずです。ただ、カスタムされたOSが好きであれこれ弄りたい!!(OSが好き)なんて方にはちょっと物足りないかもしれません。
プラベートスペース・ツインアプリ
中華スマホではおなじみのプライベートスペース、ツインアプリが搭載されています。前者はもう1つのホーム画面(PCやゲーム機で言うところのユーザー追加)を作成する、後者はアプリを複製するといった機能です。
ツインアプリは好きなアプリを複製できるわけではなく、システム側が認めたアプリのみ複製することができます。プライベートスペースに関しては、仕事とプライベートを分けたり、人に見られてはいけないファイルを保存したりと、使い方の幅は広いです。ちなみに、倫理観を守るかどうかは使い手次第です。
ドロワー配置はちょっと使いにくい
OSは慣れの要素が強いので普段使っているものを基準にしてしまいがちですが、EMUIのドロワー方式はちょっと使いにくいです。
理由としては、検索バーが上部に配置されていたり、アイコンの配置数を選べなかったりと、かゆいところに手が届かないことが挙げられます。正直な話、ランチャーを変更すれば済む話なんですけど、私はOS面に目が向いてしまうタイプなので、どうしてもこういうところが気になってしまいます。ここはちょっと残念。
5Gオン・オフスイッチがあるのは便利
まだまだ国内では浸透していない5G回線。電車に乗っているときや対象エリア内の付近を通った時など、切り替えがうまく行かずに通信が不安定になってしまうことが多々あります。しかしながら、EMUIはクイック設定パネルに5Gのオン・オフを切り替えるスイッチが載っているため、5Gに接続したい時だけオンにして、エリアを離れたらオフにする、といった使い方をすることが可能です。
私の使ってる5G通信可能なスマートフォンには、クイック設定パネルにこのスイッチがついていないため、これにはちょっと感動しました。
見解と結論:私はメインとしても使えるけど…現実的な選択肢ではないかな…
P40をここ数日間、使い倒す…とまではいきませんが実際に触れてみると見えてくるものは色々とありました。私は元々、カスタムROMと野良apkだけで過ごしていた時期もあったので、それに比べるとそこまで苦ではありませんが、そんな使い方をするのは少数派です。
P40シリーズ、そして今月に発売が控えてるMate40シリーズはHuaweiファンのためのスマホ、または知識を持っている玄人向けのスマホだと言えるのがP40を触れた上での印象です。正直、消費者を両国の問題に巻き込むなよ…ってところではありますが、こればっかりはどうしようもないですからね。私はXiaomiファンなので、宗教的理由によりHuawei製品は忌避してきましたが、実際に触れてみると完成度が高く、使っていてワクワクしました。クオリティは評判通り、いや、それ以上だと思います。
ただ、やっぱりP40をメイン、サブで使うのは色々と痛手なところは多いです。いや、使えないこともないですし、面白いんですけど…。うーーーん…。
でもそうすると、App Libraryで近日公開予定になってるアプリもいつごろリリースされるのか、ちょっと読めないところもあって不安な点が多かったりと…。野良apkをいれて用途を定めるのもいいのですが、それはそれで宝の持ち腐れな気もします。そう考えると、やっぱりGoogleサービスの偉大さを改めて実感させられますね。