ロボット掃除機のメーカーECOVACSより、2020年6月末に発売されたばかりのロボット掃除機「DEEBOT OZMO T8」をレビュー用に提供していただきました。
スマホ関連の話題を扱うこのサイトでロボット掃除機は珍しいジャンルですが、DEEBOT OZMO T8はスマホでコントロールし、Google HomeやAlexaで声による操作も可能なスマートホーム製品なのです。ロボット掃除機としての性能は高性能で、大満足の製品でした。
- 高性能なセンサーによるマッピングと回避
- マルチフロアで2階以上にも対応
- 水拭きも同時にできる
- Google HomeやAlexaに対応
- 高性能だけあってお値段もそれなり
目次(見たいところからチェック!)
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自動で掃除してくれるロボット掃除機
DEEBOT OZMO T8はいわゆる「ロボット掃除機」です。スイッチを入れると自動で部屋の中を動き回り掃除してくれます。一度オンにすれば掃除終了後に自動で充電ドックに戻りますし、スケジュール機能を使えば自分でスイッチを入れる必要さえありません。
仕事などで外に出てる間に掃除を済ませたり、自動で掃除が可能なのできれい好きな人はもちろん、ズボラで掃除をあまりしない人にも便利なガジェットです。(むしろ私のようなズボラな人にこそピッタリです。)
私はこれまでAnkerの安いエントリーモデルを使っていて特に不満もなかったのですが、今回のDEEBOT OZMO T8はマッピング機能や水拭き機能もある高性能なモデルです。その分、お値段もそれなりにしますが…。
DEEBOT OZMO T8シリーズ
DEEBOT OZMO T8にはシリーズで別モデルも存在します。今回提供していただいたDEEBOT OZMO T8を基本として、約30杯分をまとめて一度にゴミ捨てできる自動ゴミ収集機がセットになった「DEEBOT OZMO T8+」、AI技術を応用したAIVIテクノロジーを搭載し、電源コードなどの障害物を賢く回避しながら清掃する上位モデル「DEEBOT OZMO T8 AIVI」があります。
DEEBOT OZMO T8
DEEBOT OZMO T8は丸型でスタンダードな見た目のロボット掃除機です。3Dで障害物を立体的に検出し回避する3D物体回避、高精度のマッピング機能、吸引と水拭きを同時にこなし細菌除去率99.26%というモップシステムといった高機能を持ちます。
セットの中に替えのブラシやモップが入ってます。これらの消耗品は日本のAmazonでも取り扱いがあるので、長期間の使用でも心配ありません。
裏面にブラシを設置し、中央に送られたゴミを吸引口で吸い込むというわけです。
タイヤはわりとワイルドなものが付いてます。これで動き回るわけですが、DEEBOT OZMO T8は物体を立体的に検出し、2cm程度までの段差なら乗り越えて進みます。なかなかパワフルですよ。
天面をぱかっと開けるとダストボックスがあります。吸引したゴミはここに集まるので、あとはこれを取り出して中身をゴミ箱にポイすればOKです。これまで使っていたものは側面からダストボックスを取り出していたのですが、上から取り出すほうがゴミがこぼれる心配もなくていいですね。
こちらは充電ドック。設置場所には左右と前方向にスペースが必要です。
いいなと思ったのはこの充電ドックの裏側です。コードの余った部分を巻き取ることができ、ドックの左右どちらからも出せるようになっています。これならコンセントの左右どちらに設置する場合でも問題ありません。細かいところですが、こういうところが嬉しかったりします。
さて、それではそろそろ実際に使ってみたところを。
3D物体回避テクノロジーが賢い
実際にリビングを掃除してもらった様子を動画にしてみました。そのままでは長いのでタイムラプスで10倍速にしてます。(動画は1分ですが実際には10分かけて掃除してます。)
DEEBOT OZMO T8は光学式D-ToFセンサーTrue Mappingシステムと、業界初の3Dで物体を立体的に検出し回避するTrueDetectシステムを搭載しています。これらのおかげで、壁にぶつかることなく、テーブルの脚もうまく回り込んで掃除してくれます。安いエントリーモデルだと、とりあえず真っすぐ進んで何かに当たったら方向転換、となるのでだいぶ違いがあります。
マッピング機能が楽しい
- ECOVACS HOME
-
制作: ECOVACS ROBOTICS価格: 無料
DEEBOT OZMO T8は基本的にスマホをリモコンとして操作します。(本体のボタンを押してスタートすることもできます。)
高性能なマッピングシステム
一番最初にDEEBOT OZMO T8が壁際を回ってフロアマップを作成します。先述のTrueMappingシステムで壁や家具を検出しマップを作成していきます。このマップの作成具合をリアルタイムでスマホ上で確認できるのが楽しいです。
掃除中はスマホで位置をリアルタイムで確認できるほか、掃除した軌跡が白いラインで表示されます。これを見るとどこが掃除できたのか、できなかったのかがすぐに分かります。ちなみに、マップ右上の掃除されてない部分は玄関です。段差があるので落ちる前にちゃんと止まってくれます。
アプリで禁止エリアや境界線を設定可能
また、このマップに仮想の境界線を描くことで、掃除する範囲を限定できます。ペットが居る部分に入らないようにしたり、作業中で細かい荷物が散乱してる場所などを、境界線を使って避けることができます。ちなみに上の方で出した動画は、エリア指定で掃除範囲を見えてるあたりに限定させています。
マルチフロア対応で2階以上にも対応
特に便利だと思ったのはマルチフロアのマッピングに対応してることです。
マルチフロア、つまり2階建てなど複数階のマップを保存してくれます。そして本体と充電ドックを持ってフロアを移動すれば、自動で位置を検出して新しいマップを元に清掃を開始してくれます。
ロボット掃除機は自動で移動してくれて、小さな段差くらいなら乗り越えて行ってくれますが、さすがに階段を上り下りはできません。なので私も今までは1階にしかロボット掃除機を置いてなかったのですが、DEEBOT OZMO T8なら本体と充電ドックを持って移動すれば1階でも2階でも設定そのままで大丈夫です。
…いや、まぁどちらにせよ本体と充電ドックを持って移動というのがけっこう面倒ですけどね。本体はともかく、充電ドックは固定化しておきたいので充電ドックだけ別売りで本体だけ持って移動すればいいようになるといいですね。
モッププレートで水拭きできる
DEEBOT OZMO T8には水拭きできるモップシステムがあります。タンクに水を入れモップを取り付けることで吸引と水拭きを同時に行います。これによる細菌除去率は99.26%だとか。それがどんなものなのかイマイチ実感はありませんが、水拭きによる気持ちよさが簡単に手に入るのは嬉しいです。
DEEBOT OZMO T8の水拭き機能はなかなか賢くて、モップが取り付けられてるときは自動でカーペットを回避してくれます。実際は進行方向前方がちょっとだけ乗り上げてしまいますが、そこでセンサーが反応して濡れたモップがカーペットに乗らないようにしてくれます。
右の図は実際に水拭きしたときの清掃ログです。左下のリビングにはカーペットが敷かれており、その部分は避けられてることがわかります。
また、アプリでモップ禁止ゾーンを設定することもできます。カーペットの位置はそうそう変わらないと思いますので、あらかじめ設定しておいたほうが無難だと思います。
リモコンはなくてもスマホと声でOK
DEEBOT OZMO T8はリモコンがありません。基本的にスマホから操作することになります。毎回スマホを取り出すのは少し面倒だな、と思っていたのですが、Google HomeやAlexaにも対応してるんですね、これ。なので設定さえすれば「OK, Google. DEEBOT OZMO T8をオン」で清掃が始まります。(名前はもっと呼びやすいものに変更可能)
そもそも本体にあるスイッチを押しても清掃が始まるので、リモコンの必要性はあまりありませんでしたね。
ただ、スマホで操作すると掃除の様子(マップと現在位置)をリアルタイムで確認できるので、ついつい見てしまいます。何が面白いのかわからないかもしれませんが、可愛くて見てしまうんです。なので私は今のところ基本的にはスマホで操作してます。
スケジュール機能で指定した日時になったら自動的に清掃するようにも設定できるので、一切操作しなくても大丈夫です。
その他に気になりそうなポイント
主に私が気に入ったポイントを紹介してきましたが、他にもレビューとして気になりそうなところをいくつか簡単に。
- 掃除中の音はうるさい?
- アプリの設定で「吸引力」を変更でき、音もそれによります。デフォルトの「標準」では普通の掃除機よりは静かなくらいです。一番強力なものにすると家中に響くくらいになりますが…。
- ちゃんと段差を乗り越えてくれる?
- 厚さ1cmほどのマットであれば(多少苦労の様子が見られますが)乗り越えていきます。2cm以上になるとさすがに無理なようです。
- 日本語でおk?
- マニュアルは日本語がありますし、アプリも日本語化されてます。清掃の開始時や終了時などにDEEBOT OZMO T8がシステム音声で「清掃が終了しました」など喋ってくれ、その言語も変更可能です。
- Google Homeアプリとの連携ってどうやるの?
- Homeアプリでデバイスのセットアップからセットアップ済みデバイスのリンクでDEEBOTを探してリンクすればOKです。
- 掃除の時間はどれくらい?
- 清掃するエリアによりますが、1m2あたり1分から1分半といったところです。
- ちゃんと隅々まで掃除できるの?
- ロボット掃除機が入り込めない狭いところや部屋の隅など取りこぼしはあります。そいうところもしっかり掃除したい方はあくまで掃除の補助として捉えるといいと思います。
- ロボット掃除機が掃除できるように片付けるように人間側が変化するっていうけど本当?
- その傾向はあると思います。私もなるべく床に物を置かない、置いてもすぐに移動できる程度にする、という習慣がつきました。ロボット掃除機が掃除する部屋に限りますが。
まとめ:ズボラな人はぜひ使って欲しい
あらためてDEEBOT OZMO T8のいいところをまとめてみましょう。
- 高性能なセンサーによるマッピングと回避
- マルチフロアで2階以上にも対応
- 水拭きも同時にできる
- Google HomeやAlexaに対応
逆にイマイチなところは…というと思い浮かびません。これまで使ってたエントリー機では時々隙間に挟まったり段差から落ちてしまって止まることがあったのですが、DEEBOT OZMO T8は今のところそういったものがありません。
細かく言えば、カーペットの角をめくって下に入り込んでしまうだとかエントリー機に比べればサイズが大きいだとか、性能故に価格がそれなりにする、といったものはありますが、思い浮かぶのはそれくらいです。(約7.7万円という価格はかなり悩みどころですが…。)
掃除の頻度は人によって違うでしょうが、ズボラで気が向いたときにしか掃除してなかった私も、ロボット掃除機を導入してからは3日に1度掃除するようになりました。まぁ独り暮らしですしね、それくらいでいいでしょう。ただそれも1階部分だけでした。
DEEBOT OZMO T8が来てからはマルチフロアマップに対応してるので2階もちゃんと掃除するようになりました。寝室や仕事部屋で床に散乱してたモノたちもちゃんと片付けるようになりました。スイッチひとつで掃除できますし「やった気」になれるのがいいですね。水拭きしたあとのフローリングは気持ちいいですよ。
掃除好きの人なら物足りないこともあるかもしれませんが、その場合は補助道具として利用すればいいです。ズボラな方ならロボット掃除機のために片付けるようになり、手間をそれほど増やさすちゃんと掃除の結果を得られます。やっぱりズボラな人ほどおすすめですね。
エントリー機でも悪くないですが、やはり高性能機にはそれなりの理由と成果があります。お金を出すだけの価値はあると思います。DEEBOT OZMO T8、私はかなり気に入りました。
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OREFOLDER編集長。
1979年静岡県清水市生まれ、現静岡市清水区在住。
様々な巡り合わせから、このサイト1本で生活してる氷河期世代の一人。ガジェットに限らず広く浅く様々なものに興味があります。
スマートフォンは2010年にXperia SO-01Bを買ったのが最初。同時にb-mobile U300で格安SIMも始めました。これまでに数百台のスマホを手にし、格安SIMも常時20種類以上契約しています。