2020年6月25日に発売したOPPO Reno3 Aを、オッポジャパンよりレビュー用としてお借りしています。コストパフォーマンスが良く今でも人気の続くOPPO Reno Aの後継機として期待されるOPPO Reno3 A、約1週間ほど使ってみてのレビューをお届けします。
前評判も高い機種ですが、実際に使ってみて「これは良い、売れるでしょ!」と素直に感じられました。良いですよ、これ。
- 十分なパフォーマンス
- 4眼にパワーアップしたカメラ
- おサイフケータイや防水防塵も対応し、欠点らしい欠点がない
- SoCは従来機から若干パワーダウン
目次(見たいところからチェック!)
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OPPO Reno3 Aの概要とスペック
OPPO Reno3 Aは「余裕が進化したスマホ。」をコンセプトに掲げられた、日常で快適に使えるスマートフォンです。昨年発売されたOPPO Reno Aのコンセプト「いろいろと余裕のスマホ。」をさらに推し進めた後継機となります。
日常生活で快適に使うために防水・防塵機能やおサイフケータイに対応し、急速充電にも対応。SoCにSnapdragon 665を搭載しRAMは6GB、ストレージは128GB、そして進化ポイントとして背面カメラは超広角レンズを含む4眼カメラとなっています。
より詳細なスペックは、公式サイトをご覧ください。
スッキリしたデザイン
OPPO Reno3 Aは6.44インチでアスペクト比20:9の縦長なディスプレイにしずく型ノッチを搭載した外見をしています。OPPO Reno Aが19.5:9だったのでわずかに縦長になっています。
ベゼルは細めで端はカーブしていますが、画面表示部分の外から曲がり始めるので、保護フィルム選びでそう困ることもないでしょう。なにより、元から保護フィルムが貼られた状態なので、最初から用意しなくても大丈夫です。
カラーはホワイトとブラックの2色あり、今回はホワイトでレビューします。ホワイトと言っても画面下部に向けてスカイブルー、そして若干パープルへとグラデーションとなっています。ホワイト?という気持ちはありますが、この色合は爽やかで好きです。
ホワイトの場合は指紋がつきにくく、また付いたとしても目立ちません。左右は湾曲しているのでなかなか持ちやすいです。
上側面はサブマイクのみ。
下側面にはスピーカー、USBポート、メインマイク、イヤホンジャックが並びます。
右側面にSIMスロットと電源キー。
左側面に音量ボタンがあります。
SIMスロットの位置がReno Aから変わってますが、右に電源、左に音量と別れているのは変わりません。
カメラ部分が僅かに出っ張っており、机の上で端末の隅をタップすると若干ガタガタしますが、そう気になるほどではありません。ケースでも吸収できる程度です。
内容物は本体の他にマニュアル類、SIMピン、TPUケース、ACアダプタ、USBケーブル、イヤホンです。フル装備ですね。
こちらは付属のACアダプタ。
SIMはnano SIM×2のDSDV対応で、片方はMicro SDカードと排他仕様です。今回はBIGLOBEモバイル経由で端末をお借りしているのでBIGLOBEモバイルのSIMを挿します。BIGLOBEモバイルのタイプAタイプDどちらでも使えます。
盛りすぎずいい感じなカメラ
OPPO Reno3 AがOPPO Reno Aからパワーアップした一番わかりやすい部分が、2眼から4眼になったカメラです。約4800万画素(f/1.7)のメインカメラに約800万画素(f/2.2)で119°の超広角カメラを搭載、あとの200万画素の2つはモノクロ撮影とポートレート撮影に使われます。
自動でシーン判別してくれるほか、夜間モードやポートレートモードもあります。またプレビュー下部のボタンでメインカメラと超広角カメラの切り替えが可能。
自分でシャッター速度などを調整するエキスパートの他、ステッカー、Googleレンズ、パノラマ、タイムラプス、スローモーションがあります。GoogleレンズがあるのでQRコード読み取りアプリも必要ありません。
撮影サンプル
それぞれタップで拡大します。
曇り空でちょっと暗いですが、色はしっかり出てます。
わりとはっきりした色が出ますが盛りすぎるということもなく、私は好きな写りです。
外食してないので飯テロ写真が撮れるかはちょっと不明です。すいません(>_<)
紫陽花の写真を撮りにサイクリングしていたら出会った天使の梯子。写真に撮ったのは初めてです。
ポートレート
超広角
こちらはメインカメラで撮影したもの。
こちらが超広角カメラで撮影したものです。なかなか広い範囲を撮れます。広がりのある建物を撮るときや、室内の様子を撮影するときには便利です。
超広角は雰囲気ある写真が撮れやすいですね。
ちなみに、超広角はナイトモードや動画撮影でも利用可能です。ただしポートレートモードでは不可です。
ナイトモード
こちらは通常撮影。全体的に暗く、光あるところは白飛びしてしまってます。
ナイトモードでは全体的に明るく、白飛びもある程度抑えられます。
ナイトモードは通常よりも写る範囲が狭いです。ただ、超広角の場合は通常でもナイトモードでも範囲は変わらないようです。
…
全体的に盛りすぎずしっかりと写ってくれるので私が好きなタイプです。めちゃくちゃすごい何かがあるわけではありませんが、普段使いとして自然と選んでしまうようなカメラだと感じました。
このほか、撮影した写真をGoogleフォトにアップしてあるので、興味ある方はご覧ください。
パフォーマンス
OPPO Reno3 AはSoCにSnapdragon 665を搭載、RAMは6GBでストレージは128GBです。いわゆるミドルレンジに入る性能です。とはいえ最近のミドルレンジは通常の仕様では十分以上のパフォーマンスを見せてくれるものです。
各種ベンチマーク結果
いつもどおり『AnTuTu Benchmark』『Geekbench 5』『3DMark』の3つのベンチマークアプリを使ってみました。
AnTuTuの結果は180,624点、Geekbench5の結果はシングルで310点、マルチで1,359点、3DmarkはSling Shot Extreamで1,114点でした。Reno3 AはSoCがReno AのSnapdragon 710からSnapdragon 665へとひとつ下のクラスに落ちてしまったことが残念ポイントとして挙げられていますが、AnTuTuの結果で1万点くらいの差です。意外とそこまで落ちるわけではないようですね。
似た点数のほかのスマホと比べると以下の通り。
Antutu | Geekbench | 3DMark | ||
---|---|---|---|---|
Single | Multi | |||
OPPO Reno A | 187860 | 316 | 1498 | 1849 |
Pixel 3a | 185709 | 351 | 1339 | 1630 |
OPPO Reno3 A | 180624 | 310 | 1359 | 1114 |
Unihertz Titan | 173070 | 284 | 1270 | 1173 |
moto g8 | 165323 | 309 | 1217 | 1085 |
ただ、AnTuTuで同じくらいの18-19万点程度の端末と比べるとGPU性能が弱いようで、3DMarkの点にもそれが現れています。moto g8とOPPO Reno3 Aは同じSnapdragon 665を搭載してるのですが、RAMが4GBと6GBで違うのでそこで点差が出てますね。
そのほか、当サイトでレビューしてきた端末のベンチマーク結果は以下のページに纏めています。こちらも参考にどうぞ。
実際の操作感は問題なし
最近のミドルレンジはみんなそうですが、これくらいの性能があれば通常の使いかたで問題が出るようなことはありません。GPU性能がそれほどでもないので、3Dバリバリの重いゲームで快適な操作は難しいと思いますが、そういったゲームをやらないのであれば十分です。(私が普段プレイしてるゲームなんてオルタナティブガールズくらいですけど、少なくともこれは快適にできます。)
高負荷を続けるとさすがに端末が熱くなってきますが、持てないほど熱くなるわけではありません。まぁそうなる前に休ませるのがいいとは思います。
ディスプレイ
OPPO Reno3 Aのディスプレイはアスペクト比20:9の6.44インチで解像度は2400×1080フルHD+の有機ELを採用しています。
20:9というと一昔前の16:9から比べるとかなりの縦長ですが、少しずつ伸びていくものを触っていると慣れたのか、そこまで縦長に感じません。(一気に21:9になったXperia 1は今でも縦長に感じますけど。)
設定ではダークモードや目に優しいアイコンフォート(アイコン-フォートではなくアイ-コンフォート)のほか、温度やモードを自分で調整できます。
バッテリー
OPPO Reno3 Aのバッテリーは4025mAhでReno Aの3600mAhよりも1割程度増えています。もともとReno Aでもバッテリー持ちが良かったようですが、Reno3 Aでもそれは引き継いでいるようです。数十分ゲームしてて20%は減ったかな?と見てみたら10%程度しか消費してなくて驚いた、なんてこともありました。
もちろん使い方にもよりますが、1日しっかり使うのに十分なバッテリーがありますし、省電力系の機能もあるので安心です。
充電ではQuick Charge 2.0に対応しています。できるならUSB PDの方が良かったのですがないより全然いいです。実際に5%の状態から付属のACアダプタとUSBケーブルで充電したところ、1時間40分ほどで満充電となりました。
画面内指紋センサーと顔認証
OPPO Reno3 Aはロック解除に画面内指紋センサーと顔認証が使用できます。
画面内指紋センサーはセンサーの位置が◎で表示されるのでそこに乗せればいいのですが、私が慣れてないこともあり、すぐに認証されることもあれば微妙にずれて時間がかかることもありました。従来の指紋センサーに比べれば遅いですが、画面内指紋センサーとしては遅くはない平均的な速度ではないでしょうか。
顔認証の方はあくまでインカメラでの認証なのでそこまでセキュアではありません。ですが「持ち上げると画面オン」の機能と組み合わせることで、顔の前に持ってくるだけでロック解除できるのは手軽で早くて便利です。指紋センサーとも併用できるので、その時その時で好きな方でロック解除できます。
ホーム画面と設定、ColorOS
ホーム画面とプリインアプリ
デフォルトのホーム画面は全てのアプリが表示されるタイプで、左画面にはGoogle Discoverがあります。設定でドロワータイプにも変更可能。
設定でアイコンの形を変更できるのも面白いです。Nova Launcherなどにもある機能ですが、デフォルトのランチャーでこの機能があるのは驚きました。「テーマ」で壁紙やフォントなどをまとめて変更もできます。
プリインストールのアプリはそれなりにありますが、ギャラリーアプリやファイラー、音楽プレイヤーなど基本的なものが一通り揃っている印象で、余計なものはないように見えます。
プリインストールアプリの中では『OPPO Relax』というアプリが気に入りました。このアプリはコーヒーショップやお寺など、リラックスしたり集中できる環境音を指定時間鳴らしてくれるアプリです。もちろんPlayストアを探せば類似アプリは山程あるわけですが、プリインストールされてると、ちょっと使ってみようという気にもなります。
ColorOS 7.1
OPPO Reno3 AはAndroid 10ベースのColorOS 7.1を搭載しています。設定画面などカスタマイズされているので、Pixel端末やAQUOS、Xperiaあたりから乗り換えると戸惑うことも多いかもしれません。ただ、似たような項目を開くと最下部に「お探しかもしれない項目」と、候補を表示してくれますし設定項目の検索もできるのでそこまで困ることはないでしょう。好き嫌いはあると思いますが、こういうものはわりと慣れです。
通知領域のデザインも独特です。個別の通知は左右どちらかにスワイプで消せるのですが、デフォルトでは「左へスワイプ」です。これが直近で触っていたXiaomi端末と逆だったので困りかけたのですが、Reno3 Aは自分で左右選択できるんですね。これには安心するとともにOPPOへの信頼感がアップしました。
ナビゲーションボタン
ナビゲーションボタンは初期状態ではAndroid 8.1までの3ボタン式(仮想ボタン)です。設定によりAndroid 10のものとよく似たジェスチャー(両側からのスワイプジェスチャ)や、画面下部から上にスワイプする場所によって機能が変わるスワイプアップジェスチャに変更できます。
私はAndroid 10のものと同等の「両側からのスワイプジェスチャ」にし、ガイドバーをオフにしています。
ジェスチャーにして全画面表示にした場合でも、文字入力の際は最下部にセーフティーエリアがあるので、「『ん』を入力しようとしたらホーム画面に戻ってしまう」心配はありません。
おサイフケータイと防水防塵
特にとりあげるわけではないのですが、OPPO Reno3 A は以下のようなおすすめポイントもあります。
- おサイフケータイ対応
- IP68の防水防塵
海外メーカーのSIMフリースマートフォンでは比較的珍しくこの2つをどちらも対応しています。「日常で快適に使える」というコンセプトを掲げるだけありますね。私も日常生活で現金を使うことはまず無いくらいになっているのでこれらの機能は必須です。
まとめ
前機種のOPPO Reno Aもバランスよく欠点らしき欠点がない良機種でしたが、Reno3 Aもそれを受け継いだ良機種となっています。
SoCが若干パワーダウンしてしまっており、どうしてもそこを突っ込まれてしまうのですが、個人的には「そこまで気にするほどのものではない」と思っています。気にする人はReno Aなりもっと上位機種なりを購入できるわけですし、ミドルレンジのターゲット層にはSoCの差よりもカメラの強化が重要だと判断されたのでしょう。私もそれが正解だと思います。
おサイフケータイに対応して防水防塵、DSDV対応、カメラは4眼、ディスプレイは有機ELで画面内指紋センサー搭載。これらをうまくまとめて使いやすく仕上げたスマートフォンです。高負荷なゲームをガンガンやる人やハイスペック主義な方以外だったら、多くの人がメイン機種として十分満足できるでしょう。