OCN モバイル ONEは2019年11月20日より料金その他がこれまでのものとは分かれた「新コース」を開始しました。それから2ヶ月と少し、速度測定も含めて使ってきたのでコースの内容とここまでの評価をまとめてみます。
全体的には従来コースに比べ料金も速度も良く、個人的には不満な点はありません。2020年2月現在のドコモ回線の格安SIMでは一番と言って良いでしょう。ただし、従来コースでできた使い方がいくつかできなくなっていることもあるので注意は必要です。
目次(見たいところからチェック!)
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OCN モバイル ONE 新コースの基本情報
OCN モバイル ONEの「新コース」は2019年11月20日から始まった新しいコースです。単にプランが変わっただけでなく、APN(Access Point Name)も変わっており、従来のOCN モバイル ONEの回線とは分かれたものになっています。
月額基本料金
基本的な月額料金テーブルは以下のようになります。
音声対応SIM | SMS対応SIM | データ通信専用SIM | |
---|---|---|---|
1GB/月 | 1,180円 | – | – |
3GB/月 | 1,480円 | 1,000円 | 880円 |
6GB/月 | 1,980円 | 1,500円 | 1,380円 |
10GB/月 | 2,880円 | 2,400円 | 2,280円 |
20GB/月 | 4,400円 | 3,920円 | 3,800円 |
30GB/月 | 5,980円 | 5,500円 | 5,380円 |
従来あった1日ごとにデータ量の決まった日次コースは新コースでは採用されませんでした。旧コースと音声対応SIMの場合で料金比較してみます。
音声対応SIM | 新コース | 従来コース |
---|---|---|
1GB/月 | 1,180円 | – |
3GB/月 | 1,480円 | 1,800円 |
6GB/月 | 1,980円 | 2,150円 |
10GB/月 | 2,880円 | 3,000円 |
20GB/月 | 4,400円 | 4,850円 |
30GB/月 | 5,980円 | 6,750円 |
従来のコースにはなかった1GB/月コースが加わったほか、すべてのデータ容量において値下がりしています。値下がった後の料金がほかの格安SIMに比べてめちゃくちゃ安い…というわけではありませんが、安い方の部類に入ります。
また、データ容量がなくなった時の追加容量の購入に関しても、従来のコースは0.5GB/500円だったのが、新コースでアプリ内からの購入であれば1GB/500円と倍増します。追加購入した容量は申し込みから3ヶ月後の月末まで繰り越し可能なので月末になってちょっとだけ足りない、1GBも使わない、というときでも購入しやすいです。
オプション
オプションについては従来と新コースで違いはありません。かけ放題や留守電、セキュリティ関係もあります。
電話のかけ放題については、1回につき10分までかけ放題の「OCNでんわ 10分かけ放題」と、よく話した3つの番号への通話がかけ放題になる「OCNでんわ トップ3かけ放題」がそれぞれ850円、両方をセットにした「OCNでんわ かけ放題ダブル」が1,300円です。
また、音楽ストリーミング系のアプリの通信量がカウントされない「MUSICカウントフリー」も従来コースと同じく利用可能です。(料金は無料ですが申込みが必要です)
APN情報
従来のものとはAPN設定も異なります。
APN | lte.ocn.ne.jp |
---|---|
ユーザー名 | mobileid@ocn |
パスワード | mobile |
認証方式 | PAPまたはCHAP |
MCC | 440 |
MNC | 10 |
従来のコースでは「lte-d.ocn.ne.jp」だったのが新コースでは「lte.ocn.ne.jp」です。従来コースから新コースへと変更した場合や、スマホに従来コースのAPNしか登録されていない場合は気をつける必要があります。
新コースはかなり速度が出て実用的
新コースは従来のコースとはAPNも別になっているので、混雑具合や回線速度も別になります。始まって2ヶ月経ちますが、まだ十分な速さを保っており、OCN モバイル ONEの本気度を感じます。
当サイトで毎月2回行ってる速度測定の結果(Speedtest.netと5Gmark)を抜き出してみます。
DOWN | 8時 | 12時 | 18時 | 5Gmark |
---|---|---|---|---|
2019年12月上旬 | 38.40 Mbps | 35.44 Mbps | 44.38 Mbps | 15,100 pt |
2019年12月下旬 | 63.98 Mbps | 56.26 Mbps | 64.06 Mbps | 21,766 pt |
2020年1月上旬 | 47.16 Mbps | 10.12 Mbps | 37.92 Mbps | 5,303 pt |
2020年1月下旬 | 43.80 Mbps | 26.62 Mbps | 52.94 Mbps | 17,237 pt |
2020年2月上旬 | 64.68 Mbps | 17.77 Mbps | 44.58 Mbps | 8,074 pt |
多少上下がありますが、一番混雑するお昼時でも10Mbpsを超えており、非常に速いです。ネットワークの増強についても定期的に行われており、今後の予定も書かれています。
この増強がユーザー増に追いつかなくなると一気に低速化してしまうのですが、この調子ならもうしばらくは大丈夫かな、と思います。
ドコモ回線を使った格安SIMの中では今最も速度が出る格安SIMです。b-mobileなども速いのですが、PINGがやたらと高かったりするので、そういうのも含めるとOCN モバイル ONEのほうが安心できます。
新コースで注意すべき点
従来のコースよりも安くて速度も速いので、良いとこだらけなのですが、注意すべき点もあります。使い方によっては従来コースの方が良かったり別の格安SIMにしたほうが良い場合もあります。
日次コースはない
OCN モバイル ONEの従来コースの大きな特徴として、1日単位でデータ容量が決まってる「日次コース」がありました。1ヶ月という長いスパンではなく1日で切り替わるので1ヶ月単位で調整するのが面倒な私のような人には便利でした。
これが新コースでは廃止され、1ヶ月単位のコースのみとなります。選択肢が減っているので注意です。
低速通信でも制限あり
OCN モバイル ONEでは基本容量を使い切ったり節約モードをオンにした場合に200kbpsの低速通信に切り替わりますが、その状態で基本通信容量の半分(3GBコースの場合1.5GB)を基準として、それを超えると200kbpsを下回る速度に制限されます。
つまり一番安い(データ量の少ない)コースにして200kbpsの節約モードで長時間大量のデータ通信をすることには向いてません。「200kbpsを下回る速度」というのがどの程度かは公開されていませんが、実用的ではない速度でしょう。
これは通信回線の混雑緩和を目的に行われるものです。低速でダラダラと長時間通信されると帯域を圧迫して全体の低速化の原因になってしまうんですね。「節約モード」なんて用意してるんだから、それを使うのは自由だろう、という意見の人もいるでしょうが、基本的には高速通信のサービスなので、自分の使用量にあったデータ容量を選ぶべきでしょう。
新コースから従来コースへは変更できない
従来のコースを利用中の方が新コースへ変更することは可能ですが、逆に新コースから旧コースへの変更はできません。片道切符です。
最初から新コースを利用するつもりなら良いのですが、従来コースの人が「試しに…」と新コースにいっても戻れませんので、注意が必要です。
従来コースもまだ選べます
OCN モバイル ONEとしては、おそらく新コースにまとめたいと思っているのでしょうが、一応今でも従来コースを新規契約は可能です。(新コースからの変更はできません。)ただしスマホセットはダメでSIMカードのみの契約になり、申込みもわかりにくい場所にあります。
まずはこちらのリンクからOCN モバイル ONEの案内ページへ。
スクロールしてSIMカード単体のお申込みをタップ、次のページでもスクロールして料金イメージのところにある新コース以外の料金・お申し込みをタップします。これで従来コースの料金確認や申込みができます。
まぁ、従来のコースを契約するよりも、今だったら新コースのほうが良いと思いますけどね。
まとめ:現時点でかなり良いが自分に合ってるかは要確認
2ヶ月使ってみて、速度はかなり速いですし従来コースと同じ機能も全部使えるのでかなり良いと感じました。MUSICカウントフリーも使えますしね。
- 速度は現在のドコモ系で最速、十分満足
- 料金も比較的安い
- 追加容量も同額で倍増は地味に嬉しい
- 日次コースが無くなったのは残念
- 低速で使い続けると更に制限になるので注意
速さ・料金という面で見て、現在のドコモ回線を使った格安SIMでは一番推せます。ただ、先に挙げたように注意点もあるので、そこだけは気をつけてください。低速で長時間通信したい人はmineoに行くのが良いのではないでしょうか。
おまけ:お得なウインターセール開催中
なお、OCN モバイル ONEでは現在「ウインターセール」が行われています。
goo Simsellerとなっていますが、OCN モバイル ONEの公式サイト内なのでご安心ください。
セールではOPPO Reno Aが18,000円、ZenFone Max Pro (M2)が11,900円、AQUOS sense3が14,800円などあり、中でもAQUOS R2 compactが17,800円というのはかなり熱いです。
Snapdragon 845を搭載した端末が17,800円というだけでも安いのですが、今回は対象オプション(あんしんモバイルパック)に同時加入すると3,000円引き、他社乗り換え(MNP)ならさらに5,000円引き、合計最大8,000円引きがあるので、それらを合わせるとAQUOS R2 compactが9,800円になります。これはかなりお買い得ですよ。発売当初は8万円くらいだったんですけどね…。
今回のセールは2月12日午前11時までの開催なので、すでに売り切れになってる端末もありますがAQUOS R2 compactはまだあるようです。3月までにまたほかのセールもあると思われますが、今回のセールも見逃せません。