2019年1月にXiaomiから新興国市場向けに発売された「Xiaomi Redmi Go」をレビューしていきます。Xiaomi初となるAndroidの軽量版OS「Android Go Edition」を搭載したエントリー向けのスマートフォンです。
banggoodの販売価格は7,156円(執筆時点)と激安で販売されています。1万円以下で買える機種はどれだけ使えるのか試してみました。
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Xiaomi Redmi Goの開封、外観をチェック
パッケージは真っ白のシンプルなデザイン。
Redmi Goの文字がグラデーションになっていてシンプルながらポップな印象があります。
側面には「Global Version」のシールが貼られています。海外から届いたので多少箱が凹んでいますが、中身は特に傷ついていないので問題ありません。
内容物はXiaomi Redmi Go本体、取扱説明書や保証書、SIMピン、ACアダプタとケーブルのみ。写真には写っていませんが、国内のコンセント変換プラグも付属していました。
ディスプレイには輸送時に傷をつけないための保護フィルムが貼られています。
正面から見たデザインは一昔前のAndroid端末といった感じ。ベゼルの太さや画面外のナビゲーションキーなど時代遅れな印象があります。
端末サイズの大型化が進む中で、横幅が70mmの5インチサイズは片手操作もしやすく、重量も約137gと軽いので長時間触っていても疲れにくいです。
背面は樹脂製でおもちゃっぽい質感です。全体的に安っぽさを感じますが実際安いので価格相応です。背面がツルツルとした触り心地で、片手で操作しているとツルッと滑り落ちそうになります。
カメラは800万画素のシングルレンズ。レンズは飛び出てないので机上に置いてもガタガタ動きません。その隣に小さめのLEDフラッシュライトを内蔵しています。
側面上部にはイヤホンジャックが健在。
充電端子はmicroUSBです。端子の右にはスピーカー、左にはマイク穴が空いています。
左側面にはSIMカード・microSDスロットを内蔵。
最大2枚のnanoSIMカードとmicroSDカードが同時に利用できます。SIM1と2の挿入口が別々になっている端末は珍しく思えます。
右側面には電源ボタンと音量ボタン。ボタンの間隔が適度に空いているので押しやすいです。
Xiaomi Redmi Goのスペック
基本スペックは以下の通り。詳しい内容については公式サイトの「Redmi Go specs」からご確認下さい。
OS | Android 8.1 Oreo (Go Edition) |
---|---|
CPU | Qualcomm® Snapdragon™ 425 クアッドコア 1.4GHz |
RAM | 1GB |
ストレージ | 8GB |
外部メモリ | microSDXC (最大128GBまで) |
ディスプレイ | 5.0インチ 1280×720 (HD) 16:9 LCD |
カメラ | 背面:800万画素 前面:500万画素 |
バッテリー | 3,000mAh |
サイズ | 約140.4 × 70.1 × 8.35 mm |
重量 | 約137g |
通信バンド | GSM: B2/B3/B5/B8 WCDMA: B1/B2/B4/B5/B8 LTE FDD: B1/B2/B3/B4/B5/B7/B8/B20/B28 LTE TDD: B38/B40/B41(120MHz) |
OSが軽量化された「Android Go」を搭載しているため、メモリ1GBでも予想以上にサクサクと動きます。CPU(SoC)はSnapdragon™ 425とこの価格にしては頑張っていると思います。
それよりも内蔵ストレージが8GBしか無いため、インストールするアプリを厳選しないとすぐ容量が一杯になるほうが問題です。システムで2.5GB程使われているため、実際に使用できるのは5GB強くらいでしょうか。
最大128GBのmicroSDに対応しているので、写真や動画ファイルはなるべく退避させておくほうが良いでしょう。
ベンチマークソフトの「GeekBench」「3DMark」の測定結果は以下の通り。「Antutu Benchmark」は何度やっても測定できず固まってしまいました。
分かっていることですがスコアはボロボロでした。電話やメッセージアプリ、簡単なブラウジング程度なら可能なレベルです。
海外渡航先で電話やメッセージ専用機など、ある程度割り切って使う前提のスペックのため過度な期待は禁物です。ちなみに指紋認証や顔認証などの生体認証には非対応です。
Xiaomi Redmi Goの中身をチェック
Xiaomi Redmi GoはAndroid標準に準拠したシンプルなUI(AOSP)です。メーカーのカスタマイズがないので良くも悪くも癖のない作り。大手メーカーの機種を使っていると少々物足りなさを感じます。
ホーム画面では下にスワイプすると通知領域を表示、上にスワイプするとドロワーが表示されます。
プリインストールアプリも必要最低限。Google MapやYouTube、Facebookなどは軽量版のGo Editionが入っていました。
Xiaomi Redmi Goのカメラはお値段以上
Xiaomi Redmi Goの背面カメラは800万画素、前面カメラは500万画素です。流行りのデュアルレンズではなくシングルレンズ仕様ですが、一体どんな写真が撮れるでしょうか。いくつか撮影した写真を載せておきます。(サイズのみ加工しています。)
カメラのUIはiOSに似せてきており、豊富なシーン設定やグリッド線表示に対応しています。ホワイトバランスやISO感度をマニュアル調整できるモードなど予想以上に多機能です。
画面上のプレビューだと荒く見えますが、実際に撮影した写真を見ると意外にも綺麗に撮れています。
曇り空の公園で木々や花を撮影すると、色合いやコントラストも自然な写りに驚きました。空の白飛びや黒つぶれはHDR撮影に非対応のため仕方ありません。花を接写すると背景がうまくボケています。
野良ネコを撮影してみましたが、手ぶれ補正がないので動き回る被写体には不向き。数回トライして何とかブレのない写真が撮れました。
ビルや建造物を撮影すると細部までシャープに写っています。そのままSNSなどに上げられる程度の画質は十分にあると思います。
食べ物を撮影すると若干青みがかった写真になります。
アプリ側で補正してあげると美味しそうな写りに仕上がります。薄暗い場所で撮影するとピントが合わずぼやけた写真になるのは微妙ですね。
暗所撮影では暗い場所にノイズが乗ってイマイチです。しっかり固定しないと盛大に手ブレしてしまいます。この点は価格を考えたら無理もないかと。
所々惜しいところはありますが、細かい部分を気にしなければそこそこ綺麗に撮れています。よくある中華スマホはカメラ画質が残念な機種が多いですが、価格や性能差を比べてみてもなかなか頑張っている方ではないでしょうか。
まとめ:激安エントリー機でも用途を割り切れば何とか使える
Xiaomi Redmi Goは国内向けではなく新興国市場向けのエントリークラスの端末です。国内では安い中古スマホが大量に出回っているので、わざわざこの機種を選ぶ理由はありませんが、新品のスマホがこの価格で手に入るのは有り難いことです。
全体的に性能不足は確かに感じますが、タッチパネルの感度やスクロールの挙動などは気にならず意外と普通に使えます。コスパが良いとは言えないものの、超安いからといって全く使えないことはない。むしろ、もっと酷いものを想像していたので拍子抜けでした。
スペックだけを見て「使えない」と評価されるのは勿体無い端末です。性能重視の日本では売れないと思いますが、海外旅行先で連絡用として使用したり、Android Goの検証機などで使うにはちょうどいいかもしれません。