CHUWI Hi9 Plus 試用レビュー:ディスプレイの発色と繊細さに驚く、バランスの取れたタブレット
10.8インチのAndroidタブレット「CHUWI Hi9 Plus」の第2回目です。前回の記事では外観レビューを行いましたが、今回はスペックや使用感などのレビューを行っていきたいと思います。
このCHUWI Hi9 Plusは現在Makuakeにてクラウドファンディング実施中のタブレットで、今回はスタイラスペンとキーボードもセットで事前レビュー用に提供していただいてます。
※クラウドファンディングの締切は4月26日18時です。
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スペック
CHUWI Hi9 Plusのスペックは以下のようになっています。
製品名 | CHUWI Hi9 Plus |
---|---|
OS | Android 8.0 |
ディスプレイ | 10.8インチ WQXGA(2560×1600) |
SoC | MediaTek Helio X27 10コア 2.6GHz |
メモリ | 4GB |
ストレージ | 64GB/128GB eMMC5.1 |
外部メモリ | MicroSD 128GBまで対応 |
USB端子 | USB Type-C 2.0 |
無線LAN (Wi-Fi) | IEEE802.11 a/b/g/n/ac(2.4G/5G) |
Bluetooth | 4.1 |
SIMサイズ | nanoSIM(デュアル) |
対応バンド (LTE) | B1, B3, B8, B18, B19, B21, B28, B41 |
対応バンド (W-CDMA) | B1, B8, B9, B11, B19(band6は非対応) |
対応バンド (CDMA) | BC0, BC6 |
カメラ | 800万画素(イン・アウト) |
バッテリー | 7000mAh 3.8V |
充電 | 5V2A(急速充電非対応) |
寸法 | 217.4*128.9*7.9mm(横*縦*厚さ) |
重量 | 510g(実計測時は545g) |
クラウドファンディングにて提供されるモデルは上記のスペックですが、今回レビュー用にご提供いただいたモデルはストレージが32GBでメモリが3GBと、一部スペックが異なっていました。
CHUWIに確認したところ、クラウドファンディングでの提供するモデルとレビュー用に提供したものはスペックが異なるとのことで、クラウドファンディングのモデルはスペックシート通りのモデルとの回答が得られました。よって、このあとのレビューはあくまでレビュー用に提供していただいたテスト用端末ということをご了承ください。
ディスプレイ
10インチ前後のタブレットの多くは1920×1200などのWUXGA解像度が多いですが、この機種はWQXGA(2560×1600)という高解像度に対応しており、画面は非常に綺麗です。
ディスプレイの発色や繊細さに関しては予想以上で、この値段でこのクオリティのディスプレイを搭載していることに驚きです。
視野角も良好
IPS液晶を搭載していることもあり、視野角も良好で横から見ても色が大きく変わるなどということはありません。
大画面で画面も綺麗なため、高画質の映画などを見るのには最適だと思います。
Microsoft Officeは無料にならない
この10.8インチというサイズですが、一つ残念なのがMicrosoftのOffice Mobileが無料で使用できないこと。無料のOfficeアプリは他にもあるので、困ることはないとは思いますが、Office Mobileは10.1インチまでのタブレットで無料となっており、0.7インチ大きいために無料で使用できません。
スピーカー
スピーカーは穴が2つあることからステレオなのかと思いましたがモノラルのようです。
また、音質はお世辞にも良いとは言えず、音量を最大にしたときには音割れが発生するなど、あまり良い印象はありません。
もう少し頑張ってくれればよかったなと思う所です。
カメラ
800万画素のカメラを搭載しており、オートフォーカスにも対応しています。
カメラアプリは特にカスタマイズなどがされていることもなく、目立った機能もない標準アプリが搭載されています。
肝心の画質に関してですが、撮影してパッと画面で見た時は結構綺麗かなと思ったのですが、等倍表示をすると細かいところが潰れていたりしている所が多い印象でした。
何かの資料を撮影する場合や、ホワイトボードの内容を記録するという用途には十分に使えると思うので、そう考えると必要十分なカメラといえると思います。
バッテリー
CHUWI Hi9 Plusは7000mAhのバッテリーを搭載しており、公称では動画視聴が5時間30分可能とのことでした。
今回全画面で画面の明るさを50%にした状態で30分程度動画を視聴したところバッテリーの消費は12%ほどで、単純計算で8時間ほど見られる計算です。
もちろん条件により大きく変わることはあるとは思いますが、数時間程度の動画視聴であればバッテリー切れの心配はなさそうです。
急速充電には非対応
充電は5V2Aにしか対応していないとの記載がありましたが、念のため確認してみました。
USB PD | 非対応(5Vでの充電) |
---|---|
MTK PE (PumpExpress) | 非対応(5Vでの充電) |
MediaTekの急速充電規格である”PumpExpress”にもしかしたら対応しているのではという期待をしていましたが、残念ながら非対応でした。
バッテリー容量が7000mAhと多いため、何らかの急速充電規格に対応していれば嬉しかったです。
キーボード
キーボードで文字入力をしてましたが、打鍵音はあまり大きくなく、静かな場所でも比較的周りの目を気にせずに入力できるのではないか思います。
また、小型のキーボードではあるものの、キーピッチは17mmほどあり、慣れれば早く打つことも十分可能だと思います。
しかし、今回提供いただいたキーボードが英語キーボードということもあり、言語の切り替えに画面を触らないといけないのは若干不便でした。
タッチペン
タッチペンを使用してメモや絵を描けるという触れ込みでしたが、Autodesk SketchBookをインストールして使ってみた結果かなりの遅延があり、メモならまだしも繊細な絵を描くなどの場合では思ったところに描けないのではないかという印象を得ました。
遅延の度合いを映像で撮ってみたので、見ていただければわかると思うのですが、ペン先に画面の線が追い付いていないのがわかると思います。
また、筆圧感知が出来るとのことでしたが、強く押しても軽く押しても線のスタイルが変わらず、本当に筆圧感知出来ているのか疑問です。
全く筆圧検知が出来ていないわけではないようですが、これで1024段階の筆圧検知というのは厳しいのではないかと思います。
柔軟なタッチが求められる絵だけではなく、文字を書くのもスムーズに行かないというのが正直な印象です。
プリインストールアプリ
プリインストールアプリは特に独自アプリなどが入っているということはありませんでした。下の画像が元々のインストールされている一覧です。
初期状態から色々入っていると、何が必要なのかがわかりづらいときもあるので、基本アプリだけが入っているというのは良いと思います。
ベンチマーク
Hi9 PlusはMediaTekのHelio X27の10コアを搭載しています。気になるベンチマークの測定をしてみました。
Antutu Benchmark
ベンチマークの値は10万点越えと、現状のミドルレンジ程度の性能があることがわかります。
10万点越えというと、Snapdragon 630以上、636以下程度の性能となっています。今のミッドレンジ程度の性能を持ったSoCです。
3D Mark
こちらはゲームなどで使用されるGPUのスコアです。こちらもSnapdragon 630以上、636以下程度の性能となっており、この性能ではあまり3Dゲームには適さないと思います。
センサー
CPU-Zを用いて、搭載されているセンサーを確認してみました。
搭載されているのは加速度センサーくらいで、ジャイロセンサーは搭載されていません。照度センサーも無いため、自動での画面の明るさ調整機能はありません。
ジャイロセンサーがないため、AR機能などが使用できないのは要注意です。また、ここには掲載されていませんが、GPSは搭載されているので、ナビなどには使えるのは嬉しいです。
まとめ
キーボード込みで3万円切りという安価な価格のため仕方ない部分もあるかと思いますが、スピーカーやカメラなど、もう少し頑張ってくれればという所が結構見受けられました。
とはいえ、ディスプレイに関しては非常に綺麗で驚きました。欠点としても「もう少し頑張ってくれれば」であり、バランス良くどんな用途にも「ある程度」使えるタブレットに仕上がっています。
ウェブブラウジングや動画視聴、電子書籍の閲覧のプライベートな使用から、文書作成やメールなどのビジネス用途にも役に立つ一台になると思います。SIMをさしてLTE通信もできるので、車でナビ代わりに使うのも10.8インチという大画面を活かせるのではないでしょうか。
次のレビューでは、格安SIMでの通信テストの結果をレビューします。
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