UMIDIGIのエントリークラススマートフォン「UMIDIGI A3 Pro」をレビュー用に提供していただきました。
UMIDIGI A3 ProはEntry-Level beastと呼ばれる「UMIDIGI A3」を少しスペックアップしたスマートフォンです。5.7インチでアスペクト比19:9のノッチ付きディスプレイ、指紋センサー、デュアルカメラなど、エントリークラスでは省略されがちな機能を搭載しています。
また、UMIDIGIは最近日本のAmazonでも販売(Amazonが発送)しており、UMIDIGI A3 Proも1万2千円弱という低価格で簡単に手に入ります。
- 約12,000円という安さ&日本のAmazonで買える入手のしやすさ
- 19:9の縦長ディスプレイに指紋センサーなど一通りの機能が揃ってる
- このクラスにしてはカメラは頑張ってる
- 最初から保護シートとケース付き
- 動作はそれなりでゲームには向かない
- ノッチ部分に表示が隠れることがある
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UMIDIGI A3 Proの外観と内容物
外箱は黒く同心円状に細かい筋があります。ちょっとメタリック感あってカッコいいです。素材はメタルじゃないですけど。
箱を開けるとまず目に入るのがサンクスカード。
開けてすぐに端末と対面するのもいいですが、こうしてメッセージが付いていると、それはそれで嬉しい気持になりますね。
内容物は端末本体のほかにUSBケーブルとACアダプタ、マニュアル類とSIMピンとなっています。また、端末画面にはすでに保護シートが貼られており、ケースも装着された状態です。
マニュアルは日本語での説明も書いてあります。Amazonでの販売といい、UMIDIGIは日本での販売に力を入れ始めてますね。
今回入手したのは背面がゴールドのカラーです。ゴールドと言うよりはベージュっぽい色ですね。ほかにグレーもラインナップされています。背面は光沢のあるガラスで、指紋センサーは少し楕円になってます。
下側面にイヤホンジャック、USBポート、スピーカーです。USBは残念ながらMicroUSBです。
左側面にSIMスロット、右側面に音量ボタンと電源ボタンです。
カメラ部は若干出ています。付属のケースをつけるとこの段差はなくなるので、ケースを付けたまま使ってます。
SIMトレイは2枚のnanoSIMと1枚のMicroSDカードを同時に装着できるトリプルスロットです。
付属のケースは革風の加工がされた薄型のものです。純正だけ合って穴の位置などはピッタリです。左上と左下の2ヶ所にストラップホールがあります。ボタン部分はくり抜かれていないタイプ。
UMIDIGI A3 Proは5.7インチですが、横幅は70.2mmと16:9スマホの5インチクラスと同程度です。なので実際に持ってみると意外と持ちやすさがあります。重量が187g(カバー含めると実測203g)なので若干重い気もしますが。
UMIDIGI A3 Proのスペック
UMIDIGI A3 Proの主なスペックは以下のとおりです。
OS | Android 8.1 |
---|---|
CPU | MediaTek MT6739 |
RAM | 3GB |
ストレージ | 32GB |
外部メモリ | microSDXC (最大256GBまで) |
ディスプレイ | 5.7インチ 1512 x 720 (19:9) |
カメラ | 背面:12MP + 5MP 前面:8MP |
バッテリー | 3300mAh |
サイズ | 約147.2 × 70.2 × 8.5 mm |
重量 | 約187g |
通信バンド | 2G: GSM 2 /3 /5 /8 3G: WCDMA 1 /2 /4 /5 /8 4G: TDD-LTE 38 /40 /41 4G: FDD-LTE 1 /2 /3 /4 /5 /7 /8 /12 /13 /17 /19 /20 Dual 4G VoLTE |
その他 | Bluetooth 4.0 IEEE802.11 a/b/g/n/ Supports 5G Wi-Fi Signal / Wi-Fi Direct / Supports Wi-Fi Display |
ベンチマーク結果
AnTuTuの結果は45834点、Geekbench4の結果はシングルで662点、マルチで1838点でした。まぁエントリークラスのスマホなのでこんなものでしょう。
Geekbench4によるバッテリーテストでは2069点。あまり良い点ではありませんね。とは言っても7時間弱はもったので、中の下といったところでしょうか。
AnTuTuで似た点数を持つスマホとの比較です。
SoC | Antutu | Geekbench | 3DMark | |||
---|---|---|---|---|---|---|
Single | Multi | Battery | ||||
ZenFone Max Plus (M1) | MediaTek MT6750T | 55344 | 446 | 951 | 2796 | 388 |
BLUBOO S3 | MediaTek MT6750T | 54543 | 611 | 2613 | 4328 | 380 |
UMIDIGI A3 Pro | MediaTek MT6739 | 45834 | 662 | 1838 | 2069 | 108 |
Wiko View | Snapdragon 425 | 43034 | 681 | 1894 |
あくまでエントリークラスのスマホです。3Dグラフィックのゲームでは重さを感じますし、設定画面やブラウザでスクロールする際も若干の引っかかりを覚えることがあります。イライラするほどではないので、ゲームをしなければまぁ特に問題はないと思いますが。
UMIDIGI A3に比べてこのProはRAMが3GBに増量されているので、複数アプリを渡り歩くのには多少良くなっています。
UMIDIGI A3 Proの機能
UMIDIGI A3 Proの気になる機能についていくつか。
指紋センサーは及第点
指紋センサーはしっかりと当てれば失敗することは少ないです。ただ、上の動画でもわかりますが速度はそれほどでもありません。指を当ててからワンテンポ遅れて画面がオンになります。Huaweiのスマホやその他ハイスペックな端末に慣れてると遅いと感じるかもしれませんが、十分実用的です。
顔認証
UMIDIGI A3 Proは顔認証(フェイスアンロック)にも対応しています。こちらも指紋認証と速度的には変わらないくらいですね。カメラでの認識なので暗いところでは認識しにくいです。
ホーム画面とプリインアプリ
ホームアプリはAndroidデフォルトのLauncher3です。左画面のGoogleも使えます。アプリは最低限のものとなっており、余計なアプリはありません。もちろんPlayストアアプリもあります。
設定画面
設定画面はほぼ日本語表示OKです。独自の機能部分が若干英語が残っていますが、「Overview/Home/Back」というナビゲーションバーの設定など、ごく僅かです。
その「Overview/Home/Back」はナビゲーションバーの表示順序を変えたり、非表示に設定できます。非表示状態で画面下からスワイプすると表示されますし、そういう表示なしに下からのスワイプをそのまま3つのボタンに割り当てることもできます。
ノッチの扱いはもう一歩
UMIDIGI A3 Proのディスプレイは無印と違ってノッチが付いています。その分ディスプレイが広がっているのですが、ここの扱いにはまだ慣れていないようです。
ステータスバーのアイコンは左右に分かれていますが、はみ出た部分はそのまま切れるようになってます。
通知を下ろしたところで、時計塔がノッチの下になっているほか、若干窮屈そうに詰まってます。普通のアプリを起動したときにはそれほど気になるものではないのですが、このあたりはまだまだ手探りなのかもしれません。
カメラは頑張っている
UIと設定・機能
カメラのUIは標準的なものに少し手が加えられています。左下のギャラリーのようなアイコンが設定です。
設定項目は多くありませんが、撮影モードは豊富に用意されています。自動でモード切替してくれるオートもあります。デュアルカメラではありますが、ポートレートモードのような背景をボカすモードはありません。
少し面白いのが「depth of focus」という機能。これはタップした場所を中心にして、その周りを離れれば離れるほどボカす機能です。ぼかし具合や範囲は調整可能。
デュアルレンズによるボケとは違って、あくまで指定した地点を中心にして周りをボカす機能です。まぁこれはこれで面白い表現ですね。
撮影例
ウェブ用に縮小してあります。クリックで少し大きなものが表示されます。
はっきりくっきりしたいい写真が撮れるわけではありませんが、必要十分なものは撮れていると思います。エントリークラスの中華スマホは本当に記録用くらいにしか使えないものも多いのですが、UMIDIGI A3 Proはなかなか頑張っていると言えるでしょう。
まとめ
UMIDIGI A3 Proはエントリーレベルビースト「UMIDIGI A3」の若干パワーアップ版です。とは言ってもやはりエントリークラスは脱してません。スマホでゲームやりたい場合は、さすがにキツイです。それでもRAM3GBありますし、普通にウェブの閲覧やメール、メッセージアプリにSNS程度であれば特に問題はないでしょう。
日本でも時々かなり安いスマホが発売されることがありますが、それらに比べて削っているところは少ないように感じます。ノッチディスプレイにデュアルカメラ、指紋センサーなどありますしね。
性能的に物足りない部分があるのは確かですが、これが12,000円程度で(しかも日本のAmazonで公式から)買えるというのは驚きます。無印のA3も販売しており、こちらはノッチなしRAM2GBで9,800円程度です。
メインのスマホとするのは少々厳しいと思いますが、ノッチのあるスマホがどんなものなのか体験するためや、ちょっとしたサブスマホ用途であれば面白いのではないでしょうか。デュアルSIMなので、通信障害に備えて複数回線のSIMを入れておくのもいいでしょうね。(※au回線には対応してません。)
参考情報
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OREFOLDER編集長。
1979年静岡県清水市生まれ、現静岡市清水区在住。
様々な巡り合わせから、このサイト1本で生活してる氷河期世代の一人。ガジェットに限らず広く浅く様々なものに興味があります。
スマートフォンは2010年にXperia SO-01Bを買ったのが最初。同時にb-mobile U300で格安SIMも始めました。これまでに数百台のスマホを手にし、格安SIMも常時20種類以上契約しています。