Huawei P9を先行アップデートでEMUI5.0/Android7.0にして約1ヶ月使用して
昨年11月末にHUAWEIは同社のP9ユーザーに向けて、EMUI5.0/Android7.0先行アップデートテスターを募集していました。私もそれに応募し、12月10日頃から使用しています。
Android 7.0 Nougatになったこともそうですが、設定画面やその他UIが大きく変わっていますので先に紹介したいと思います。使い勝手自体も微妙に変わっているので、正式アップデートが配信された際はいきなり飛びつかず、よく予習しておいたほうがいいと思います。
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ホーム画面
ホーム画面はパッと見そんなに変わっていません。ただ設定やプリインストールアプリのアイコンが変わっています。これまでよりも、より写実的、スキュアモーフィズムになっている気がします。一昔前のiOSのような印象を受けます。
ホーム画面、というかデフォルトホームアプリの『HUAWEIホーム』で一番変わったところは、設定でこれまでの1レイヤー方式(すべてのアプリがホーム画面に並ぶ、iPhoneのような形式)と2レイヤー方式(ドロワーアイコンをタップするとアプリ一覧が開く)を選べるようになったところです。ただし、この設定はホーム画面を長押しした設定画面ではなく、システム設定のメニューにあることに注意です。
大きく変わった通知領域
通知領域も大きく変わったものの1つです。これまではアプリ等からの通知と設定のショートカットが別画面になっていました。これがEMUI5.0では1つの画面に集約されました。通知の上に各設定ボタンがあり、使いやすくなっています。
また通知自体の表示も白い幅いっぱいのカードに書かれた形式はAndroid 7.0そのものです。
設定画面
設定画面の項目も整理されました。1ページに表示される項目が増えており、例えば以前はバッテリー消費を見るには「詳細設定」→「バッテリーマネージャー」→「消費電力詳細」と進んだのですが、EMUI5.0では設定のトップに「電池」という項目が用意されています。
進化したのか退化したのかわからない通知関係の設定
一方、期待していたのに改善されなかった項目がステータスバーの設定です。
以前はアプリからの通知はアイコンを表示するかどうかを選べました。ただし表示する設定にしても、通知のあるアプリのデフォルトアイコンが表示されるものです。例えばBattery Mixはステータスバーにバッテリー残量を表示できますが、その設定にしてもP9ではBatteryMixのアプリアイコンが出るだけで残量は表示されません。
これはEMUI5.0になっても修正されませんでした。非常に残念です。EMUI5.0ではアイコンについては「件数」または「なし」の2択です。アイコンすらも表示されなくなりました。ただ、EMUI4.1では「なし」にすると「…」が表示されたのが、本当になにも表示されなくなったので、その点は良くなりました。
端末管理は注意が必要
システム最適化などを行う『端末管理』も注意が必要です。まず項目の名前が変わっているものがあるので、これまで使っていた人はどれがどの機能なのか、1つ1つ確かめたほうがいいでしょう。
またEMUI4.1では「保護されたアプリ」という名前だったものは「ロック画面のクリーンアップ」という名前に変わっています。これらは画面オフ(ロック)時にバックグラウンドのアプリを閉じることで電力消費を抑えるという機能です。ただしバックグラウンドで動き続けて欲しいアプリもあるわけで、それらのオンオフをアプリごとに設定できるのがこの項目です。
これが、4.1では「画面消灯時も動作を許可するアプリ」を選んでいたのですが、5.0では「画面消灯時に閉じるアプリ」を選ぶ形式になっています。ホワイトリスト形式からブラックリスト形式に変わっています。さらに、私の場合はですが、4.1のときに設定していた内容がクリアされ、5.0では再び選び直さなくてはならなくなりました。
このあたりは4.1からアップデートすると混乱するかもしれないので注意です。
使えないクローンアプリ
「クローンアプリ」という機能が追加されました。これは1つのアプリに対して2つのアカウントでログインできるようにするもので、FacebookとWhatsAppで利用できます。
これを有効にするとホーム画面上に2つのアイコンが表示されます。(HUAWEIホームでのみ利用可能。)これで、それぞれのアイコンで起動した際に、それぞれのアカウントでログインできる、というものです。左のFacebookはAというアカウント、右のFacebookはBというアカウント、ということです。
…が、これは私の場合は動きませんでした。どちらもアイコンをタップして起動するとログイン画面になってしまいます。毎回ログインさせられます。これでは意味がない…。まぁこれは私の場合だけかもしれません。
どうせならもっと別のアプリでもできるようにしてほしいですね。
設定その他
ほかにもいろいろ変わっています。設定画面では画面左からスライドするとサイドメニューが現れ、各項目にすばやく移動できます。またナビゲーションバーの順番を、戻るボタンを右になど変える事ができます。(これは前にもあったのか覚えてないので新機能なのか自信ないです。)
タスクマネージャーも変わっています。4.1ではサムネイルが横に並んでいたのですが、Android標準のカードタイプへと変わりました。
もちろんマルチウインドウをサポート
Android 7.0の新機能であるマルチウインドウについても、ちゃんとサポートされています。対応アプリに限りますが、履歴ボタンを長押しすることで2つのアプリを1画面に表示できます。中央のスライダーを移動することで何段階かで表示の大きさを変更できます。
全体の見た目は残念
今回EMUIが4.1から5.0にかわったことで、各種デフォルトアプリや様々な場所の見た目が大きく変わりました。しかし…なんというかカッコ悪くなったと私は感じました。選択肢の出てくるダイアログなどはどうにもえせiPhoneのように見えてしまいます。これにはかなり残念な気持ちになりました。
ベンチマークスコアは上がってる!?
AnTuTuでベンチマークテストをしてみました。以前やってみた時は83,373点で、ほかの人の端末では状態によって90,000点を超えるといったところでした。それがEMUI5.0/Android7.0になったP9では97,507点という数字が出ました。
ただ、実際に1ヶ月触ってみて、そんなに良くなったようにも感じません。むしろタップしたときの反応が鈍いのか、自分がうまくタップできたか不安になる時が増えたり、長押しの時間が長くなったようにも感じます。うーん…。
また、現在は先行アップデートということなので、不具合もある状態です。私も気づいたことは報告してますし、それらは正式版のときには修正されると期待できると思います。
ただ、見た目も含めて大きく変わることは事実であり変わらないので、正式リリースされた際も、よく考えてからアップデートしたほうがいいでしょう。
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OREFOLDER編集長。
1979年静岡県清水市生まれ、現静岡市清水区在住。
様々な巡り合わせから、このサイト1本で生活してる氷河期世代の一人。ガジェットに限らず広く浅く様々なものに興味があります。
スマートフォンは2010年にXperia SO-01Bを買ったのが最初。同時にb-mobile U300で格安SIMも始めました。これまでに数百台のスマホを手にし、格安SIMも常時20種類以上契約しています。