今から1年前、2015年5月からSIMロック解除の義務化が始まりました。これが始まったおかげで3大キャリアのどれでもSIMロックの解除ができることになりました。ですが、その対応については各社で様々です。今回、auの端末をSIMロック解除してみたので、その手順をまとめていこうと思います。
- 本記事は広告およびアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。
SIMロックって??
SIMロックとは、携帯キャリアが自社で販売した携帯電話が、自社のSIMカードしか使えないようにする機能制限のことです。SIMロック解除の義務化により、2015年5月販売以降の携帯電話ではロックを解除することができるようになりました。
以前からdocomoは手数料3000円で、Softbankは一部端末でSIMロックを解除していました。義務化以降はこれが一律、購入後から180日経過したら解除できる、ということになりました。
キャリアで購入後契約そのままに使っている方はオンラインでSIMロックを解除できます。ただし、中古で購入した場合や誰かから譲り受けた場合など、自分がキャリアからの購入者ではない場合は対応が異なります。ドコモ・ソフトバンクの場合は端末購入者でなければSIMロックの解除は行うことができません。しかしauだけは白ロムのSIMロック解除ができます。その方法をまとめていきます。
自分のスマホはSIMロック解除できる?
まずは、自分の購入した、もしくは購入する予定の携帯電話がSIMロック解除できるのかどうかを確認しましょう。SIMロックの解除ができる端末には条件があります。
発売日は2015年5月発売以降
1つ目は「2015年5月発売以降の携帯電話」であること。ただしSCV31(Galaxy S6 edge)は例外で、これは2015年4月発売ですがSIMロック解除可能です。(SIMロック解除の対象は発売日です。購入日ではないのに注意してください。)
ネットワーク利用制限
2つ目は「ネットワーク利用制限が◯」であることです。ネットワーク利用制限の状態は本体の製造番号、IMEIと呼ばれるものから確認することができます。auの場合は以下のページでその番号を入力することで確認できます。
このページで○になっていればひとまず安心です。逆に×になっているものはネットワーク利用制限がかかっているので4G,LTEを使うことができず、SIMロックの解除もできません。△の場合は現状ではネットワーク利用制限にはかかっていないが、その携帯電話を購入した方が今後料金の未払いや何か問題があるとネットワーク利用制限にかかる事があります。
スマホを白ロムで購入しようと考えている場合は、この番号をしっかりと確認してください。SIMロック解除についても関係ありますが、そうでない場合もネットワーク利用制限が×ではLTEで通信できませんから。
購入後180日経過
3つ目、購入日がいつなのかを確認しましょう。これは以下のページで確かめることができます。
⇒SIMロック解除の可否判定 | auお客さまサポート
このページに本体の製造番号(IMEI)を入力し、SIMロック解除できる条件を満たしていると「解除可能です」と表示されます。まだ180日経過していない場合は、「何月何日以降に確認してください」と表示されるので、その日付が購入後180日後の日付となります。
上記の画像は解除済みの状態なので×になっていますが、そうでない場合は判定結果や、いつから解除可能なのかを表示してくれます。
これらすべて確認して、問題がなければauショップの窓口に行きましょう。
auショップでSIMロック解除の手続き
店員さんにSIMロックの解除をしたいことを伝えましょう。窓口で必要なものは、来店者の本人確認書類とSIMロックを解除する携帯電話です。
窓口でも店員さんが本体製造番号から先述の条件の確認をします。特に問題なければ、そのまま手続きに入ることができます。
こちらが特に操作する必要はなく店員さんが解除してくれます。私が実際に行った時は窓口で待っている間は5分もかからなかったと思います。
なお、窓口でのSIMロック解除には3,000円(税抜き)がかかります。これは、auの契約がある方は次回請求時と一緒に、契約がない方は窓口で現金回収されます。
店員さんの操作が終わったら端末本体での操作が必要です。これは店員さんにやってもらうことも可能かと思いますが、今回は自分で解除する方法を説明したいと思います。
手続きをしたら本体でロック解除の最終工程!
SIMロック解除の最後の作業ではau以外のSIMカードが必要になります。このSIMカードはdocomo、SoftbankまたはauのMVNO用のSIMカードが必要です。また、そのAPN設定の情報も必要なのであらかじめ調べておきましょう。
今回はdocomoのSIMカードを使って解除していきます。
本体の電源を落としてdocomoのSIMカードを挿入、その後本体の電源をつけます。
電源が入ってもすぐに電波アイコンは立ちません。携帯電話本体の設定ファイルを更新する必要があるからです。
携帯電話のSIMカードの状態を許可にしよう
本体の設定から端末情報を開き、そのなかにSIMカードの状態という項目があるのでそこを開きます。
SIMカードの状態を更新という項目を選択してファイルをダウンロードします。
ステータスが未許可から許可に変わります。これでSIMロックが解除されました。
しばらくすると電波アイコンが立ちます。ですが、このままではまだ通信をすることができません。
APNを設定しよう
設定のモバイルネットワークからAPNを設定します。
右上の追加を選択します。今回私は名前をdocomoで設定しましたがここでは自分でわかりやすいように設定しておきましょう。
APN、ユーザー名、パスワードは自分が使うSIMの情報を入力します。格安SIMなどでは、契約時の紙に書かれていますが、わからないときはGoogleで検索してみましょう。
情報をすべて入力してしばらく待っていると、電波アイコンの隣にHの文字が表示されます。これはdocomoの3Gサービスに接続している状態です。また更に1分程度待っていると4Gの表記に変わりました。docomoの端末ではLTE表記ですがauの端末なので4G表記になります。つながっているものは同じです。
これらの確認ができればすべて終了です。無事、auの端末でドコモのSIMを挿して通信できるようになりました。
SCV31ではauが提供していない1.7GHz(band3)にも接続できます。auの端末が国内他社のどの周波数に対応しているかは以下のページから確認できるので見てみましょう。
⇒SIMロック解除が可能なau携帯電話などの実装周波数帯一覧 | スマートフォン・携帯電話をご利用の方 | au
また通話については、auの回線を入れてる状態ではVoLTEでつながりますが、docomoの回線なので3Gに落ちます。ですが通話自体は可能です。
まとめ
auの型番が○○Vといった端末では、SIMロックの解除を行わないとau系列の格安SIMいわゆるMVNOを使うことができません。また、海外旅行に行って現地でプリペイドSIMを購入したときに、SIMロック解除してあればそのまま使えるのでそういう機会がありそうな方は解除しておいて損はしないと思います。