他社の新2年契約プランとは大違い!?意外とメリットの多いdocomoの新2年契約コース
4月14日、docomoから新料金プランの新コースが発表されました。今回のコースは、以前から総務省より指摘されていた「長期利用者への優遇、通信料金の値下げ」に関する要請からのものでしょう。
(参考記事)携帯電話の料金その他の提供条件に関するタスクフォース取りまとめ (pdf)
今回新設されたのが、2年契約の更新月をなくす「フリーコース」の開始。2年契約を更新した人に特典がある「ずっとドコモ割コース」の開始。
また、以前よりあった「パケット通信費に対する長期利用割引の割引額の増量、また適用開始年の変更」とあります。
サービス開始が6/1日からと、少し先の話にはなりますが今から備えておくにこした事はありません。
結構長い内容になるかと思いますが、最後までお付き合いいただけると幸いです。
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フリーコースとずっとドコモ割コース
今回から開始する上記2つの料金コース。基本的な料金は今までと変わりません。ただ、上記2つの大きな違いとして「2年契約はないが長期利用割引がない」フリーコースと「2年契約はあるが、長期利用で割引且つ契約更新のタイミングでポイントプレゼントされる」ずっとドコモ割コースがあります。
フリーコース
2年契約更新のタイミングで、フリーコースへの変更を申し込みすると以後の2年契約が無くなります。その後に関しては解約金不要でいつ解約しても違約金がかからない状態となります。
今回の改定には正直驚かされました。auやSoftbankに関しても解約金不要プランを新設しましたが、どちらも基本料金に上乗せして結局解約金相当の負担をしなければなかったものでありますから、今回の変更点は素直に良いなと感じました。
ただ、後述する「ずっとドコモ割コース」に比べると恩恵が少なく、また、更新タイミングで申し込みを忘れてしまうと次回の2年は自動的に「ずっとドコモ割コース」となります。
その人の場合、2016年10月or11月の契約更新のタイミングでフリーコースへの変更をすると、以後フリーコース。
何もせず現状維持とした場合は以後、ずっとドコモ割コースになります。
また、新規契約ではなく継続して利用している方も、更新月のタイミングでフリーコースへ変更は勿論出来ます。
そして、フリーコースからずっとドコモ割コースへの変更は契約更新月問わずいつでも変更可能です。
その際はそこからまた新たに2年契約となります。
ずっとドコモ割コース
簡単に言うと、今まで通りの料金プランです。名称変更くらいに思っていただいて間違いありません。
ただ、今回からは契約更新のタイミングでdポイントが3000ポイント「プレゼントの権利」が与えられます。ここがポイントです(ポイントだけに…)。
ただ契約更新しただけでは付与されず、うっかりしてるとプレゼントの権利がなくなってしまいます。
現状、docomoの公式サイトでは「専用のwebサイトにアクセスして獲得」となっていますので、ここについては続報を期待したい部分ですね。
では、いつポイントを貰えば良いのか?という部分ですが先程フリーコースの際に使用した例で考えてみます。
ポイントプレゼントのタイミングは更新月を過ぎた後6ヶ月間なので、例の場合は2016年の12月~2017年5月までがプレゼントタイミングです。
また、上記タイミングがポイントを使用出来る期間と同一になります。
付与タイミングが即時付与なのか申請後日数を要するのかですが、現状で詳細が出ていないのでこちらも続報を期待しましょう。
そして更新タイミングでプレゼントされるポイントですが、dポイント(期間・用途限定)となり
- ケータイ料金への充当
- データ量の追加
- ポイント交換商品(商品が当たる抽選含む)
- 他社ポイントへの交換
- 寄付
には利用できません。
docomoとしては、付与するポイントで自社のサービスに対してポイントを使用してほしいという意図があるのかもしれません。ここに関しては素直に通常のdポイント同様に使用出来れば良いのになとは感じました。
具体的な利用方法例としては
1:機種変更の際の本体代金や付属品購入で使用する
2:dポイント加盟店(LAWSONなど)にてポイントとして使用する
3:dマーケットのコンテンツ購入等に使用する
などがあります。
今回の新料金プランコースについてのまとめ
更新のタイミングできっちり申込をしないといけないという煩わしさは残りますが、基本料金そのままで違約金がかからないプランへ移行が出来る選択肢が増えた事は素直に評価したいです。
ユーザーにとって選択肢が増えるという事は、主要キャリア3社が殆ど横並びの料金プランになっている中で他社に先手を打つ良い起爆剤になりますね。
ただ、キャリア自体が今回の「フリーコース」を率先して獲得していこうとする事は殆ど無い(だってキャリアにとっては顧客離れに繋がるためメリットが無いんだもの…)と思いますので、今後の割引施策等については「ずっとドコモ割コース」のみ!とかが起こりそうで、個人的に少し不安を抱いています。
ずっとドコモ割の割引額の増量、また適用開始年の変更
「ずっとドコモ割」と「ずっとドコモ割コース」…。もはや何がなんやらですが…。
「ずっとドコモ割」は、以前より新料金プランのパケットパックに設定されている長期利用者への割引です。今回の改定で、「ずっとドコモ割」の割引額がパケットパックによっては増加、また、今まで最短でも5年かかっていた割引適用開始が4年へと短縮されました。
但し、「フリーコース」の場合こちらの割引は適用されません。
ずっとドコモ割:新旧対照表
4年以上 | 5年以上 | 8年以上 | 10年以上 | 15年以上 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
シェアパック30 | 旧 | なし | ▲800円 | ▲1000円 | ▲1500円 | ▲2000円 |
新 | ▲1000円 | 廃止 | ▲1200円 | ▲1800円 | ▲2500円 | |
シェアパック20 | 旧 | なし | ▲600円 | ▲800円 | ▲1000円 | ▲1500円 |
新 | ▲800円 | 廃止 | ▲1000円 | ▲1200円 | ▲1800円 | |
シェアパック15 | 旧 | なし | ▲300円 | ▲600円 | ▲800円 | ▲1000円 |
新 | ▲600円 | 廃止 | ▲800円 | ▲1000円 | ▲1200円 | |
シェアパック10 | 旧 | なし | ▲300円 | ▲600円 | ▲800円 | ▲1000円 |
新 | ▲400円 | 廃止 | ▲600円 | ▲800円 | ▲1000円 | |
シェアパック5 | 旧 | なし | なし | ▲600円 | ▲800円 | |
新 | ▲100円 | ▲200円 | ▲600円 | ▲800円 | ||
データLパック | 旧 | なし | なし | ▲600円 | ▲800円 | |
新 | ▲200円 | ▲400円 | ▲600円 | ▲800円 | ||
データMパック | 旧 | なし | なし | ▲600円 | ▲800円 | |
新 | ▲100円 | ▲200円 | ▲600円 | ▲800円 | ||
データSパック | 旧 | ▲600円 | ||||
新 | ▲600円 |
こちらの改定については、メリットしかありません。微量ではありますが割引範囲が拡大、また割引額が増加していますので手放しに喜べる改定になります。
で、結局どうするのが一番良いの?
では、今回の改定でユーザーにとっては選択肢が増えメリットも増えるようになるわけですが、今後どのように立ち回るのがお得になるのか検証していきましょう。
※検証例として、現在スマートフォン利用中で「カケホーダイ&パケあえる」プランに加入している方を前提に紹介していきます。
・現在データSパックを利用中
契約年数が15年を経過するまでは初回更新月のタイミングで「フリーコース」へ移行、15年を超えた段階で「ずっとドコモ割コース」への変更を「検討」しても良いかとは思います。
15年超の「ずっとドコモ割」の割引額が1年で▲7200円、2年だと▲14400円です。
更新のタイミングで、1年半以内に解約する予定があるのであれば「フリーコース」ですが、見極めはかなり難しいです。
「ずっとドコモ割コース」について、更新時3000ptはありますので、今後もdocomoで契約していきたいと思うか否かが大事になってくるでしょう。
・現在データMorLパック、シェアパック5,10(代表回線)を契約中
契約年数が4年以上10年未満の場合、微量とはいえ恩恵がありますから、機種購入のタイミングがあれば月々サポートの恩恵もあり2年以内の解約の可能性は少ないと思います。
なので、そのようなタイミング「ずっとドコモ割コース」へ加入で損はないかと思われます。
契約年数10年以上15年未満の場合は、データSパックと同じく見極めが困難ですが15年超になると1年以内の解約で考えれば良いので、データSパックに比べると少しだけ楽です。
・シェアパック15,20,30(代表回線)を契約中
シェアパックが大きくなってくると、自身の回線だけでなく子回線についても考えないといけないので逆に見極めがより一層難しくなっていきます。
単純な料金のみで比較すると、1年以内の解約の検討、15年超になってくると半年以内の解約検討等が考慮対象になっていきます。
・シェアパック(子回線)契約中
基本的にシェア代表回線が「ずっとドコモ割コース」の場合は代表回線と同じコースにする必要があります。
代表回線が「フリーコース」場合はどちらのコースを選ぶ事も出来ますので、dポイントが必要で解約する予定がないのであれば「ずっとドコモ割コース」が良いですね。
どのパターンでも言える事ですが、解約を全く検討していないのであれば「ずっとドコモ割コース」が絶対にお得です。
用途・期間限定とは言え2年毎に3000pt貰えますし、特に考える必要もなく長期利用割引も適用されます。
「フリーコース」を選ぶ何より1番のタイミングは「更新月のタイミングで解約を検討しているが、他社に乗換えるかどうしようか迷っている。一旦考えるためにフリーコースにして、結局何もしないならまたずっとドコモ割コースに戻す」という方法が「フリーコース」を選ぶ1番良い使い方だと思います。
そして新規契約の場合、最初の更新から次回の更新までは更新時プレゼント3000pt以外は恩恵がどのパターンでも存在しません(ちなみに、新規契約時にいきなり「フリーコース」の選択は出来ません)。
なので、新規契約から初回の更新時については「フリーコース」への移行、様子を見てどこかのタイミングで「ずっとドコモ割コース」への移行が賢い選択かもしれません。
その時にたまたま他社への乗換で恩恵があれば、そちらに飛びつけますしね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
新しい2年契約のコースや割引拡充も実施され、割と真摯に長期ユーザーへの優遇が実施されてきた良い兆しかなと感じる改定でした。
長期使用する方もdポイントプレゼントで還元、他社へのMNPを検討してる人にも選択期間を作る事でその期間へのプロモーションも厚くなるのでは!?などと儚い妄想をしてみたりします。
選択肢が増える事は良いことです。
ただ、それをユーザーへいかに分かりやすく認識してもらえるのか。
今後の動向に注目したいですね。
6/1日から新コースがスタートです。
そこまでにキッチリ予習しておきましょう☆
ではでは
参考情報
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